ステップファザーにできること

発達障害の娘とやんちゃ息子の父によるステップファミリーの話

4歳になる息子の言葉を信用した結果、脱走兵となった息子の話

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息子は4歳になり、短時間であればお留守番ができるようになってきた。

 

車に乗り込んで財布忘れた!って時に、少し待っててねとレベルの短時間、待てるようになったということだ。

 

これが少し前までは大変で、妻がスマホを忘れたと子供たち二人車に残して戻ってきた時に、ほんの1分足らずで

 

ぷっぷっぷっぷっぷーーーーーーーー

 

と泣いてクラクションを連打してたりした。

それぐらい不安が強い子だった。

 

今回は、そんな息子が夜中に一人で外に出てしまった話を書きたい。

 

ある日のこと、娘が朝からてんかんの発作が続いていて、夕方の帰宅後も何度もてんかん発作があった。

 

短い発作があってしばらく気絶して、意識が戻るもまた発作があって気絶しての繰り返し。

 

こりゃもう一回発作あったら救急車呼ぶレベルだなという状況。

 

だが、できれば救急車なんて呼びたくはない。発作が起きるまで待つくらいなら病院に行った方がいい。すぐに対応もできるし、てんかんが長引きすぎると後遺症も残るのだ。

 

娘の意識が戻って少しは歩けそうだったので私が車で送迎することに。

 

「よし、さっさと病院にいくぞ!みんなのりこめ!」

 

という状況の中、息子は言った。

 

「テレビ見てたい」

 

はぁ?ふざけんな、状況を理解しろ、一人で留守番なんてしたことなんてないだろ!という思いも確かにあった。

 

だが、急いでいたのとイラっとしたのもあり、30分では帰ってこれるという状況。

 

念のため、何度か本当に大丈夫なのかと確認するが、自信満々に大丈夫だと言う息子。

 

「じゃあテレビ見てて、すぐ帰ってくるから」

 

妻は無理にでも連れていった方がいいんじゃないかという表情だったが、ガスの元栓や戸締りをしっかりして、誰か来てもドアを開けないでと注意をして三人で出発。

 

夜だったのでスムーズに病院につき、すぐに私は帰宅。

 

そして部屋で一人でテレビを見てるはずだった息子は、

 

アパートの前で大泣きしながら、知らない若い夫婦に保護されていた。

 

我々が出て行ったあとに帰ってこないので一人で外に出たら、オートロックで部屋に戻れなくなってしまったようだった。

 

実際オートロックをつけるほどのアパートではないのだが、治安がよくないのか一応ついている。息子にはそれがわからなかったのだろう。

 

そしてどうにもできず、一人で駐車場で泣いているところを保護されたようだ。

 

保護してくれた人たちも、お姉ちゃんが倒れたという話を息子から聞いていたようで、特に非難されることもなく引き継いでくれた。

 

甘かった。甘かったね。

 

自信たっぷりだったから、30分くらいだったら待てるだろという考えは、大甘だった。

 

確かに、その前からこういう兆候はあった。

 

大きな公園の遊具で遊ばせていたら、妻と私の姿が見つからなかった息子は一人で駐車場まで行き、知らない家族に保護されていたこともあった。

 

向こうから五人家族が歩いてくるな、と思ったらその中にうちの息子がいたのだ。

 

またドンキのような入り組んだ店で、一人別行動をしていた私を探そうと妻から離れて迷子になって店内放送されたりと、何も考えずに勝手に動く兆候はあったのだ。

 

判断を誤ったな、一歩間違えれば死んでいた。

 

事件に巻き込まれるのもそうだが、夜の駐車場に小さな子供がうろうろしてるなんて轢いてくれと言っているようなもんだ。

 

保護されててよかったと心から思う。

 

この件で学んだことはいくつかある。

 

やはりある程度は色々なことに挑戦させて、また失敗させないと子供は学ばないし、親が先回りして失敗の種を潰すのはよくないと私は考える。

 

だが、今回のように一度の失敗が命に関わるような件は、本人の言葉だけを信用せずにしっかり見極める必要があるなと感じた。

 

それと、緊急時にはいつも違うことをするものではないな。余裕がある時に挑戦しよう。

 

 

余談だがこの件をおたより帳に書いたので、翌日には先生達から

 

脱走兵

 

としてネタにされていた。な、何だその言い方は!とクレームをつけようかと思ったら、息子はとても嬉しそうな脱走兵みたいな顔してたので、いいことにしよう。

 

4歳児、まだまだ目が離せない。

 

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