娘のてんかん
この記事の続報である。
9月に薬を大幅に調整した娘。
テグレトール、エクセグラン、デパゲンの三種を服用していたが、増量したり減量したりした。
最近大きな変化があり本日がてんかんの定期受診だったので、ここ一ヶ月の娘のてんかんの様子をまとめよう。
情緒不安定は相変わらずな9月
9月にはテグレトールとエクセグランを大幅に減量、そしてデパゲンの増量という調整が入っていた。
その影響か、調整した後からは娘の不安が強くなって性格が変わった。
笑わないし不安そうだしすぐに叩く。
それに疲れやすくいつも眠そうで、眠っても眠っても眠いという感じ。
集中力もないし食欲もないし、これはいつまで続くんだ?という感じだった。
発作は体調不良や台風の時以外ほとんどないのだけが唯一の救いか。
テグレトールがなくなって
10月上旬にはテグレトールだけさらに減量。完全にゼロになった。
先生曰く、9月に減量したあとのテグレトールの量は、ほとんどてんかんには影響がない少量だとのこと。
急にゼロにすると精神や体調に影響が出るために少しずつ減らしているだけで、無くなっても大丈夫だろうとの話だった。
そして先生の言う通り、テグレトールが無くなった後も発作が増えることはなかった。
だが変化がなかったわけではない。
テグレトールがなくなってから、娘の性格や様子がガラッと変わったのだ。
完全回復した娘
なんと、どれぐらいぶりか。テグレトールが無くなって数日後に昔の娘が帰ってきたのである。
今までは朝に一人で起きたら
「ママーママー!!起きてよぉー!!」
と叩き起こしてドアをバンバンと開け閉めを繰り返し不安でそわそわしていた娘が、何と一人で静かに起きて静かにテーブルで絵を描いていた。
最近は絵を描いても10分くらいでやめてしまい全く集中できなかった娘が、1時間も2時間も絵を描き続けている。
奇跡の最高傑作もできた。
先週の日曜日は公園に行ったが、息子と手を繋いで走り回りトランポリンの上を「ころころころー!」と声をあげながらころころ周って全力で遊びまわっていた。
あの頃の娘が帰ってきた!!
イライラもコントロールしているようで、本当にイライラした時くらいしか人を叩かない。
「やめてー!」と口でいうしニコニコするし笑うしよく喋る。
先日授業参観に行ったがとても上手くやっていた。
薬でこんなに変わるのか!と本当に怖いくらいだ。
薬の調整としてはほぼ成功しているんじゃないか?
とてもいい調子の娘だった。
気になるのは繰り返す微熱
一つ気になるのはやたらと微熱を繰り返すことだった。
二週間おきに37.0〜38.0℃程度の微熱を出し、その度にてんかんが頻発するのだ。
明らかに熱や体調不良によるてんかんのようで、てんかんがおき始めたら熱が上がり始め、熱が下がり始めるとてんかんも治る。
ひどい時は1時間に1回発作があったり、まだマシな時でも1日に4〜5回は発作が起こる。
その発作も割と激しいやつで、呼吸困難になってカッカッ!と喉を鳴らしながら手と足を震わせ軽いチアノーゼが起きるような発作。
1分程度と短時間ではあるものの、微熱が出るたびにこんな感じで心配していた。
発作を繰り返して病院に行っても「熱の影響による発作なので、様子見ですね」としか言われないので、基本的に自宅で療養する以外にない。
とはいえ微熱が続いても1日程度、そこまで大きな心配はしていなかった。
突然ぶっ倒れ壁に頭をぶつける娘
今回とても心配していたのは娘の倒れ方だ。
ちょうど二日前から例の微熱が出て発作が出てきていたのだが、倒れ方が今までと違うのだ。
突然膝折れもせず後ろに倒れてしまうのである。
昨日は学校を休み私と一緒に過ごしたのだが、突然後ろに倒れてドアに頭をぶつけてしまった。
え、この倒れ方やばくないか?
そう頭によぎった。やや柔らかいというか、衝撃を吸収する感じのドアだったので娘に問題はなかったが、危険な倒れ方なのは明らかだった。
今までは大きな発作でもゆっくり膝から倒れたり、横にころんとしたりと少しは本人が倒れ方をコントロールしていたようだがこれは違った。
ちなみに娘は保護帽を持っていない。
以前にてんかんの担当医に保護帽の相談をしたことがあったが、
「今はまだ保護帽付ける段階ではないと思いますよ、本人も嫌でしょうし」
ということでまあ大丈夫か!となっていた。実際に大丈夫だった。
だがこの倒れ方はやばかった。
そして昨日、お昼に発作があって以来熱も下がり本人も笑っていたので大丈夫かと思ったら夜にもう一度発作で倒れた。
盛大に後ろに倒れてまた壁に頭をぶつけた。
これ保護帽かぶらないと外出られないんじゃないか。
そんな危機感を募らせたのである。
本日がちょうどてんかんの定期受診の日
といった感じで、ちょうど今日がてんかんの定期受診の日であった。
熱の件や倒れ方の件、また成長障害の件、薬の調整の件など色々と大事な話があったので妻が仕事を休み行ってくれた。
今回は様々な疑問も解消されたし新しく座薬の追加もしてもらった。
いつかどこかの誰かの役に立つことを願って、簡単にまとめていこう。
てんかんの薬の調整は超良好
テグレトールがなくなってから娘の調子がかなりいいという話を先生にすると、熱が出る時にはてんかんが出るのは仕方ないが薬の調整的にはかなりいい状態だと。
なので無理に調整はせず、今のまま
エクセグラン+デパゲン
の2種類で様子を見ようということに。変わらず朝晩に1錠ずつである。
今まで調子がよかろうが悪かろうがとにかく薬の調整優先という感じだったので、今回現状維持となったのは本当に薬の調整が上手くいっているということだ。
確かに熱さえ出なきゃ娘は絶好調なのである。嬉しいね。
発熱時のてんかんの対応について
てんかんが起きるのが発熱時のみや台風等の気圧の影響がある時だということで、けいれん止めの座薬をもらった。
これかな。
おそらく今まで座薬が貰えなかったのは慢性的に発作があったからだろう。
現在は通常時は発作がなく、体調不良などのパターンがわかってきたので処方してもらえたのではないか。
そして使用注意として、1日時5回以上発作が続いたら使用するとのこと。
何にせよ、発熱時にてんかんが頻発したら座薬をいれててんかんを抑えるという緊急手段があるのはとてもありがたい。
これで調整しながら微熱と上手く付き合っていければベストだ。
またこの繰り返す微熱についての医者の見解としては、てんかんが起きて発熱する人もよくいるとのこと。
体調不良→てんかん→発熱
気圧の変化→てんかん→発熱
この流れなのかも。海馬も萎縮していないし異常はないそうだ。いいね。
成長障害について
そして体が小さすぎ身長が低すぎて気になっていた成長障害(低身長症)について。
先生がいうには、心配する必要はないとのことだった。小頭症もあるしそういう体質だと。
てんかんの検査で血液検査も何度も行いMRもCTも取ってて何も異常がないとのこと。
つまり娘は元々小さい女だったのだ。まー妻も150cmないしね。こんなものなのだろう。
さらに念のため特別支援学校の先生にも相談したところ
「娘さんくらい小さい子はいっぱいいて、もう少し大きくなったら成長する子もいるので今は様子見で大丈夫だと思いますよ」
うむ、一安心である。
保護帽の必要性と導入について
そしててんかんで倒れた時用の保護帽についてだ。
先生としては薬の調整も上手くいってるし座薬もあるので緊急性は低いんじゃないか?という感じ。
もし親が心配なら導入もありじゃないかという程度でそこまで懸念はしていなようだった。
ちなみに主治医の意見書とか市役所に手続きすれば保護帽も保険が適用できて、半額程度で購入が可能とのこと。
今回のようなこともあるので、発作が落ち着いたとしても持ってて損はないはずである。
学校の先生からも保護帽の導入を検討してほしいと言われていたので、ちょうどいい機会じゃないかな。
ただ手続きもあり娘の頭を業者で測定してのオーダーメイドになるそうで、手元に届くまでに数ヶ月はかかるだろう。
それまではネットで調べてかわいいやつを購入してもいいかもしれない。
全体としては良好な流れ
というわけで今回のてんかん受診の結果としては、心配してた割にいい流れじゃないかと思う。
・薬の調整は上手く行っている
・微熱時のてんかんは座薬で対処可能
・念のため保護帽の手続きも進めた
3歳からずっと薬を調整し続けて、毎日の発作が当たり前だった娘だがそろそろ安定期に入ってくれたらありがたいな。
娘もてんかんの後はぼーっとして記憶が飛んだりふらふらしたり、また頭をぶつけて怪我するリスクがあり実にかわいそうである。
てんかんも収まり、元気に話して暴れまわってくれたら嬉しく思う。
というわけで今月の報告であった。誰かの役に立てば。
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