ステップファザーにできること

発達障害の娘とやんちゃ息子の父によるステップファミリーの話

特別支援学校に通う娘の授業参観にお父さん一人で潜入したぞ!

なぜ父一人で授業参観に行くのか

先日は特別支援学校に火曜娘の授業参観があった。

本来私はこういう学校行事には妻がいなければ参加しないが今回はイレギュラーが重なった。

 

台風の影響で授業参観は中止と思ってたら実は後日に変更になっただけ。そしてその変更に気づいたのが前夜だ。

 

21時ごろに突然妻に言われた。

 

「ねぇ、明日の授業参観一人でいける?」

  

はぁぁん??私が一人で行けるわけないだろがい!

 

普通の学校だったらすっと見て帰ってくるが、特別支援学校は少し趣が違う。

 

クラスの生徒の数が6人くらいしかいない。先生も数人いる。

 

割とがっつり絡むのは明らかだ。

 

先生は父より母が好きなのだ。私一人で行くべき案件ではない。

 

だが急な話で妻が仕事を休むわけにもいかず、逆に私はフリーの立場なので行こうと思えばいける。せっかく授業参観なのだから行くのが正解なのもわかる。

 

というわけで、娘の学校での姿も見ておくかと重い腰をあげて一人で行ってみた話だ。

 

支援学校がどういう感じか知りたい人の参考になれば幸いだ。

少し変わった授業参観

まず授業参観日といっても普通の授業参観とは違う。

 

授業参観と聞いて想像するのは大抵、国語や算数の授業を見て手をあげる子供たちというパターンだ。

 

だが特別支援学校では生活の全てが授業のようなもので、おはようからさよならまで全てが授業なのだ。

 

授業参観の時間の縛りも緩く朝の会の様子を見ることも可能。

 

朝に送迎して一度帰宅するのも面倒だった私は、朝からそのまま一緒に娘について回ることにした。

 

他の親も送迎しながら朝の会に来るはずだからそこに紛れよう!と思ったら朝の会を見に来た親は私しかいなかった。

  

だ、誰だよ!おはようからさよならまで授業だって言ったやつ!!でてこいよ!!

 

とまあ見事に朝の会を見にきた保護者は私一人。

 

予想通り、先生と娘と3人であっち行ったりこっち行ったり話しながらがっつり絡む案件。

 

そして朝のゆるい時間だったため、普通なら教室の外から眺めるはずなのだが教室の中に通されて一緒に過ごすというVIP待遇。

 

きっと早すぎたのだろう。朝の会を見ようなんて奇特な親はいなかったのだろう。

 

とまあそんな感じで授業参観の始まりだ。

登校してからの娘

登校直後の様子から紹介していこう。

 

特別支援学校ではいつも朝送迎すると玄関前に先生たちが待っていて、玄関前で先生に今日の調子や様子を簡単に伝えて引き継ぎ終了だ。

 

そのあとの娘を見るのは初めてだったので私もわくわくした。

 

まず靴を履くことから。

 

学校では立って履かせるように指導をしているようで、棒を掴みながら片足立ちで靴を履くように指導していた。

 

家では座って着脱をする娘も頑張って挑戦しほとんど成功していた。

 

靴を履いたあとは先生たちが周りにたくさんいて、一人ずつ名前を呼ばせながらあいさつしてタッチをする。すごい歓迎ムード。

 

次に出席簿的なノートを保健室に取りに行く。

 

以前はそのノートがないと癇癪を起こしていたそうなのだが、今は無くても落ち着いて別の場所を探しにいくのだそう。

 

私は後ろから付いて行ってたのだが娘は時折振り向いてニコニコしていた。

 

私でも珍しく学校にいると嬉しいらしい。私も嬉しい。

 

続いては玄関前のベンチに座って、同じクラスの子が登校するまで座って待機。

 

娘は文句も言わず静かに座って知り合いの先生が通るたびに元気に挨拶していた。

 

クラスメイトがきたら一緒に手を繋いで教室まで。

 

以前は先生としか手を繋げなかったそうだが最近落ち着いたとのこと。

教室につけば準備の始まり

先生に案内されて私も教室に入り娘の近くで観察していた。

 

娘はランドセルを所定の場所に置き、中からエプロンやお便り帳を取り出して所定の場所に持って行く。

 

娘の集中が切れるとその度に先生が「次はエプロンだよー」と指示をするくらいで、娘が「手伝ってー」と訴えるまでは手を出さない。

 

続いては着替え。自分で服を脱ぐが着るのはやはり難しいのか。

 

先生にやや手伝ってもらいながら体育着に着替える。

 

またズボンも靴と同様に一人で立って履く練習をしているようで、失敗しながらも片足立ちで足を通そうと頑張っていた。

 

着替えも終わったらランドセルを片付けて続いては水汲み。

 

水汲みまでやんの!?(笑)

 

と思ったら、娘は水差しに飲料水を汲む係らしい。

 

冷水機の前で静かに順番待ちをして先生にサポートしてもらいながら水を汲む娘。

 

これも以前は順番を待てなかったとのこと。

 

そして戻ってきてからはシール帳にできたことのシールを貼って、ひとまず落ち着く。

 

ここまで記録的に書いたが、

 

え、登校してからこんなに色々やらされてんの!?

 

ってくらい娘には仕事がいっぱいあった。

 

家ではほとんど私たち親におんぶにだっこだが頑張ってるんだなーと関心したもんだ。

朝の会の前の時間

8時50分に登校して9時には朝の会が始まるのかな?と思っていたが、特別支援学校の朝はゆったりとしていた。

 

生徒たちが登校して来るのもゆっくりで、時間通りに来ている子が6人中2人。

 

登校時間は8時50分までのはずだが遅刻も当たり前のようだし、9時を過ぎても特に何も始まらない。

 

それぞれがそれぞれのペースでカバンを準備したり着替えたり絵本を見たりしている。

 

上で書いた娘の準備も普通に30分近くかかっている。

 

朝の会を見たら帰ろうと思っていた私は「一体いつになったら朝の会が始まるんだ?」と思いながらそわそわし始めた。

 

おそらく先生たちの話を聞く限り、特別支援学校に決まった時間などないのだ。

 

皆の様子だったりトイレだったり着替えだったりと万全に整ったら次に行こうという感じ。

 

子供達を無闇に急かすこともなく、ゆっくりと自分のペースでできることをやれるような体制だ。

 

この環境はいいな。

 

先生達にも子供達にも余裕があった。

 

そしてそこそこに整ったところで、片付けタイム。

 

お片づけお片づけ♪

 

みたいな歌を大音量でループさせていた。

 

その曲を聞いてゆっくりとではあるが片付けを始める子供達。

 

これいいね!

 

音楽と行動を習慣づけるのはわかりやすいかもしれない。

 

絵カードと比べたら導入も簡単だし、我が家でやってみてもいいかも。

朝の会の前のウォーミングアップ

お片づけが終わったら朝の会!ではなくウォーミングアップが始まった。

 

私はクラスの隅に椅子を用意してもらい、そこに座っていた。

 

先生も生徒たちも皆んなで机を教室の中央に並べて、その周りをぐるぐる回るのだ。

 

歩いたり止まったり、ジャンプしたり走ったり歩いたりと5分くらいかな。

 

そこそこの長い時間を曲に合わせてみんなで運動していた。

 

よっし!私も輪の中に入るぞ!!!

 

と意気込むが入るタイミングがわからず、コミュ障の私は教室の隅でニコニコしながら手拍子をしたりするのが精一杯だった。

 

まあこれだけできたら上出来だろ!!なめんな!

やっと始まる朝の会

そしてようやく朝の会が始まった。それがもう9時40分ごろか。

 

そろそろ帰りたかったがせっかくなので頭の方だけ見ていくことに。

 

今日の挨拶ということで、私に気を使ってくれたのかうちの娘を挨拶担当にしてくれた。

 

皆の前に立ち、

 

「みなさん、おはようございます。今日も1日よろしくお願いします」

 

的なあいさつをしていた。

 

娘は先生の言葉にあわせて話しているような、話していないような感じだったがニコニコで喜んでいた。

 

出席している人数を数えるためにお友達が一人ずつタッチしていくのだが、娘が触られたくないと叩き出したのが朝の会のハイライトかな。

 

その辺りで遅刻してやってきた子のママが朝の会を見ていくようだったので、入れ違いで私は帰宅。

 

結局1時間以上滞在した。授業参観すごいな。

なんだかんだで面白かった授業参観

授業参観に親として参加するのは初めてだった。

 

感想としては、

 

面白かった!

 

うん、面白かった。

 

もっと見れたし給食まで見てもいいかなと思えるぐらい興味深かった。

 

まー用事があったのと長居しすぎても邪魔かもしれないので、1時間ぐらいでちょうどよかったんじゃないか。

 

娘が体拭く時に「おねがいします」と言ったり何か質問したら「はい、はい」とかある時期から急に言い出したのが学校の影響なんだなーとか、学校で叩いたら「やめてー」って口で言うように徹底指導してるとか。

 

色々と工夫している姿が見れて面白かった。

 

ただ毎日漠然と過ごしているだけでは気付けないことがたくさんあるね。

 

学校では娘が「手伝ってー」と協力要請するまでは極力手を出さないように失敗もさせてて文句の付け所がない。

 

そして娘は毎日学校でこんなに頑張ってるんだなーと軽く感動もした。

 

たまにはこういうのに参加するのも悪くないね。

 

 

というわけで、これが私が潜入した授業参観の一部始終である。

 

時間があればパパの授業参観も実におすすめであるぞ。

 

超面白い記事にはならなかったが体験談なんてこんなものだ。

 

うちの子を特別支援学校に入れるべきか?と迷っている人の役に立つ時がいつかくるはず。多分。

 

お疲れ様だ。

 

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