ステップファザーにできること

発達障害の娘とやんちゃ息子の父によるステップファミリーの話

息子のちょっとした発言でイライラするのは見下しているからだ

うちの4歳の息子、最近鼻につく発言が多くなってきている。

 

以前から妄想や知ったかぶりの発言は多く見られていた。

 

「北極って何?」

 

と聞いてきたので、北極について丁寧に教えたら、

 

「僕、北極行ったことあるし!(ニヤリ)」

 

とか。

 

「僕の仕事場は109階なんだよ、恐竜もいっぱいいるよ」

 

「くーまーと森で一緒に住んでいるんだよ」

 

とか。

 

そんなよくわからない妄想話を延々とするのはまだかわいいもんである。

 

だが最近の息子のこのような妄想発言が、現実に近づいてきて笑えなくなってきているのだ。

 

つい先日のことだ。

 

娘が体調が悪く錠剤を飲み込めなかった。

 

妻からゼリーの中に薬を押し込めば一緒に食べると聞いていたのでそのようにしたのだが、隣で見ていた息子が口を挟む。

 

「違うよ、薬そうじゃないよ。間違ってるよ」

 

私の薬の押し込み方が違うとクレームが入った。

 

はぁ?お前は知らんだろ!とイラッとして無視し、そのまま娘にあげることに。

 

すると娘はゼリーは食べるが、薬だけ口から吐き出したのである。

 

毎回成功するわけではないよなーとがっかりしていたら、息子の追撃だ。

 

 

 

「ほらね」

 

 

 

はぁーん????

お前に何がわかるんだよ!!

 

と朝から息子の知ったかぶりに怒り心頭である。

 

また別の日。

 

息子が暴れまわって部屋の引き戸がレールから大きくずれてしまったことがあった。

 

暴れてもいいけど物を壊さないでと注意しながら、私は苦労してドアを何とかはめて直した。

 

「やっと直ったー!」

 

と喜びの声をあげたら息子が一言。

 

 

「僕が直したんですけど(笑)」

 

 

 

てめーはドア壊して足元でうろちょろしてただけじゃねーか!!

 

とまあこんなことが頻繁にあって、私は息子との会話を避けるようになった。

 

だがそれでは駄目なのだ。

 

逃げてばかりではなく先に進まねばならない。

 

そこで、このような息子の発言でなぜ私はこんなにイライラするのか少し考えてみた。

 

まず前提として、

 

普通に知ったかぶりの手柄横取りクソ野郎だからムカつくのは当然である。

 

うむ、そう思う。 

 

こんなやつムカついて当然、誰もが普遍的にムカつく存在だ。

 

そう考えれば溜飲も下がり少し満足する。

 

だがそこで終わってはダメなのだ。

 

ただムカつく野郎だと思考停止せずに、今後どのように接するのか考えねばならない。

 

今後同じような発言があっても冷静に、穏やかに対応できるような新たな切り口を見つけ出さねばならない。

 

そこで考えに考え抜いた、私の結論はこうだ!!

 

息子が言うことも一理ある。

 

これを認めるのは本当に心苦しい。

 

認めたくない自分がいる。

 

ふざけんなという自分が確かにいる。

 

だが、私が絶対に正しいなんてことがないのは自分でもわかってる。

 

それなら息子が絶対に間違ってるなんてこともまた、ないのだ。

 

息子の言うことを聞いて薬の埋め方を変えていれば、娘は薬を飲んだのかもしれない。

 

私がドアを直したと思っていたが、実は息子の力によって解決していたのかもしれない。

 

その可能性はゼロではない。

 

それなのに私は息子を、何もわからない子供だと決めつけ見下していた。

 

だからこそ息子の言葉は信用に値しないと判断し、

 

お前は何も知らんし何もできないだろ!

 

と怒ってしまったのである。

 

私は息子を見下している。

 

そんな悲しい現実を知った。

 

そして現実を知ったのならば、後はどう対応すべきか考えるだけだ。

 

例えばゼリーの薬の件は、

 

これだとダメ?じゃあ失敗したら君の言う通りやってみるよ。

 

手柄横取り発言には、

 

君が直したのかもしれないね。ありがとう。もう壊さないでね。

 

そんな風に相手の発言を全て一蹴するのではなく、まずは受け入れる姿勢を持つのが重要ではないか。

 

4歳児の何もわからない子供ではなく、一人の人間として意見を聞いてみる姿勢が私には必要なのではないか。

 

そして相手を認め受け入れた上で、自分の意志で判断し最善の行動を取ればいいのだ。

 

そんな、イライラ経験から得た教訓の話である。

 

後日談として、考え方を変えてみたら息子の知ったかぶり発言はほとんど気にならなくなった。

 

相手が4歳児だからって、私が絶対に正しいなんて思い上がりもいいところだな。 

 

まだまだ未熟である。

 

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