ステップファザーにできること

発達障害の娘とやんちゃ息子の父によるステップファミリーの話

自身の捻じ曲がった思考に嫌でも気付かされた父の葬儀の話

最近、私の中で色々と気づくことがあって、その中でもとても重要なことを記していきたい。

 

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この記事でも紹介したが、私は物心ついた時から他人の目を気にする子供だった。

 

”びくびくしながら人と接すれば、その人に優しくしてもらえる”

 

私の無意識はそう選択したのだろう。

 

だがこんな自分の無意識に気づいて、何とかしたいと思ったのはいつだったか。

 

最近思い出した。

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この記事で父を自宅で看取ったことを紹介したのだが、そのあとのこと。

 

父の葬式である。

父の葬儀に参加する元ひきこもり

私は10年ひきこもっていたこともあり、親戚には絶対に会いたくない人だ。

 

ひきこもっている間にもお盆もあれば正月もある。親戚は自宅にやってくる。

 

その度に母や父が、

 

「あいつはまだ働いてなくて、部屋でひきこもっている」

 

なんて私を紹介していた。

 

実際に親戚に大声で呼ばれたりして逃げたりもした。

 

そんなこともあって、社会復帰したあとも恥ずかしくて親戚の前に出られなくなったのだ。

 

だが、父の葬式は違う。私は父が死んだあとに、

 

”親戚に会うのは怖くて仕方がないが、父の葬儀には堂々と参加したい”

 

そう決意し、本当に久しぶりに親戚と顔を会わせて挨拶をした。

 

親戚の人は皆私に優しく、久しぶりだねー大きくなったねーと笑って対応してくれた。

 

ありがたいが、私の中ではずっと恐怖がうずまいていたのだ。

 

”何か言われたらどうしよう、変な対応していないか、私は間違っていないか”

 

何とか堂々と振る舞った気はするが、内心ずっとびくびくしていた。

 

そしてそれは私だけではなかった。母も姉も兄も、皆びくびくしていた。

ひどすぎた父の葬儀 

我々家族は皆、自信がない人たちだ。

 

家族皆、親戚に何か言われやしないかと焦ったり対応に困ったり。

 

正直父の葬式はひどいもんだった。

 

親戚からあれやれこれやれ、なんでこんなこともやってないの?などと普通に責められた。

 

父が死んで悲しみにくれる我が家族がなぜか責められるのだ。

 

なんなんだこれは。

 

まあ、わからなくもない。我が家族の対応に私も疑問に思ったのは、お通夜の日だ。

 

お通夜というのは、家族全員が自宅で親戚の相手をするのがまあ普通なのだろう。

 

だが長女も次女も、朝から買い物に行って一日中帰ってこなかった。

 

聞けば親戚の相手をしたくなかったそうだ。30を超えている、一番上の二人がだ。

 

兄はもともとひきこもり。

 

「お坊さんがくるときだけ行くよ」

 

本当にそれだけで一切何かしようという気はなかった。

 

家に残るは母と私だけ。

  

母は母で親戚対応は苦手な人だ。親戚対応を適当にこなしていた父はもういない。

 

テンパりながらも対応する母を置いて、まさか私も逃げるわけにはいかんだろう。 

 

そんな感じで、お通夜、葬儀、そして49日まで。末っ子の私はなんとか奮闘し、それなりに対応した。 

何をやっても親戚から責められる 

父の葬儀において、私にできることをやろうとしてきた。

 

例えば、こんなこともあった。

 

父を火葬する直前だ。

 

長女が道に迷い火葬場に到着していなかった。

 

にもかかわらず、葬儀屋の人が親戚が早く集まったということで、予定時刻になる前に火葬を始めようとしたのである。

 

いやいや、それおかしいだろ!うちの長女まだ来てないんですが!

 

そう思った私は、長女をもう少し待つように葬儀屋さんにお願いした。

 

だがそれも、親戚のおじさんは気に入らなかったようだ。

 

「君の姉さんはどこで何やってるの!?みんな待たせてるんだよ!」

 

と怒られたりした。もう胸が苦しくて仕方がなかった。

 

弁当の準備や自宅の駐車場問題、遺骨の移動や家の掃除とか何から何まで文句を言われた。 

 

そんなことが本当に数えきれないほど多くあり、正直何がなんだかわからないまま父の葬儀は終わったのである。

怯える自分が許せない

この葬儀の最中に心底思ったのは、なぜもっと堂々とできないんだということだ。

 

私たち家族は皆テンパり、逃げたり隠れたり、嫌味を言われて凹んで怒ったりと。本当にひどいものだった。

 

親戚に文句を言われようが嫌味を言われようが、長年一緒に暮らした家族の葬儀だ。

 

なぜその家族である我々が下を向いて、罪悪感を感じながら葬儀をしなければならないのだ。

 

母や姉たちのことは、それぞれ何とかするだろう。

 

問題なのは私だ。

 

自分のやりたいことをやろうとしても、無意識に頭に浮かんでくる思考が足を引っ張るのだ。

 

父の葬儀に堂々と参加したいだけなのに、恐怖と不安で足がすくんでしまうのだ。

 

この自分の思考が邪魔で邪魔で仕方がない。

 

私の足を引っ張る無意識を何とかせねばならない。

 

ただ私は、父の葬儀を淡々とこなしたいだけだ。

 

それなのに何か間違っているのではないかと、びくびくして親戚の顔色を伺ってしまう。

 

嫌味を言われたら、完全にこっちが間違っているとパニックになってしまう。 

 

実際、葬儀は本当の地獄だった。もう嫌で嫌でたまらなかった。

 

これはおかしい。絶対におかしい。

 

私が私のやりたいように、できるかぎりのことをやって、なぜ罪悪感を感じなければならないのだ。

 

私は自分のこの思考の癖を何とかしようと決意したのだが、結局、葬儀の時もそのあともずっとびくびくしていた。

 

表に立とうとしない姉や兄に対して「何で末っ子の私が」ともがき苦しみながらも、吐き気を催しながらも何とか耐えた。

 

家族の誰かが親戚の前で挨拶する場面があったのだが、母も逃げてしまい私が挨拶するしかなかった。 

 

そりゃやるさ。「いや、ここで挨拶するの絶対に私なんかじゃないだろ」という無意識に足を引っ張られながらも、歯を食いしばりながらやるしかない。

 

ただ、そんなことができるのもただの一瞬だけだ。

 

親戚との集まりなんてその後も何度もある。

 

その度に私は恐怖を感じ、いてもたってもいられなくなる。

 

何の成長もしていないのだ。

 

そしてそんな悔しさすら、日々の忙しさで忘れてしまっていた。

 

それを思い出したのは最近のことである。

あの悔しさを思い出す 

父の葬儀の時の悔しさを思い出したのは最近のことだ。

 

ブログを書いて、ようやっと思い出した感覚である。

 

思い出して、ちょうど同じタイミングで私が何も変わっていないことを知った。

 

それは先日の仕事。

 

ある人に「〜を修正してほしい」という旨の指示をした時の話だ。

 

何も考えずに当たり前のように指示したのだが、反論がきた。

 

「〜は以前こういう指示を受けてます。言ってることおかしくないですか?」

 

というもの。この時の私の反応はどうだろうか。

 

や、やばい、まちがっちゃった。どうしようどうしよう!やばいやばい!!やばいぞ!

 

とパニックになったのである。

 

笑えるな。

 

でも、それはおかしいんだよ。

 

だって、

 

私が間違っているか、まだわからないのだ。

 

わからないから、実際はどうなのか改めて確認する。そして間違っていたら、謝るしかない。それが誠実な対応であるし、それしかないのだ。

 

だが私の無意識はそんな考えは許さない。

 

私は間違えてるはず!やばい、対応できん!どうしよう!

 

本当にこんな感じで動機が早くなって呼吸も浅くなり、パニックになるのだ。

 

これはもう、私に刻まれた呪いである。

 

私なんかに解決できるはずがない。

間違ったら終わりだ。

人に邪魔だと思われたら終わりだ。

 

これらの思いが私の足を引っ張る。

 

しかしこれら全て、事実に基づかないただの思い込みなのだ。

  

私に解決できる問題かどうかはまず見てみないとわからない。

間違っても別に何も終わらない。

邪魔だと思われてるかどうかなんてもはや確認しようもない。

 

これが客観的な事実でありそれ以上でもそれ以下でもないのだから。

 

こんなの書けば山ほどある。日常がこんな妄想だらけである。

 

実際、仕事で他人に何か指示をするだけで心臓バクバクだ。

 

車の運転なんてのも実にわかりやすい。邪魔だと思われるんじゃないかと車線変更ができないのだから。

 

これが私なのだ。

これからどうするか

これは父の葬儀という、絶対に譲れない状況があったからこそ気づけたことだ。

 

死んだ後も勉強させてくれるなんて本当にありがたい。

 

それを思い出すのにだいぶ時間がかかったが、そろそろもう、いいんじゃないか。

 

この思考の癖は多岐に渡っていて修正には時間がかかるはずだが、少しずつ修正していこう。

 

相変わらずの長い自分語りで終わってしまったが、次はこの考えを正す科学的に効果が証明されている手法を紹介したい。

 

今の私は思想だけの人間ではない。

 

知識という強い味方がいるのじゃ!

 

なめんな!

 

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