ステップファザーにできること

重度知的+発達障害の娘と、二人のやんちゃ息子の父によるステップファミリーの話

てんかん保護帽を被って外出し発達障害の娘の他害を最小限に抑える話

7歳になる発達障害の娘について気になる問題がある。

 

それは、他害だ。

 

他害というと深刻度が高く感じる。しかし客観的に見れば他害という他ない。

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この記事でも書いたが、外出中に近づいてきた人や話しかけてきたへの攻撃をすることで困っている。

 

今回はその他害について考える回としたい。

気軽に近づくと火傷する

なぜ娘の他害が起こるのかといえば、ただ娘を見ただけでは重度の発達障害だと察するのが難しいというのが大きい。

 

スーパーなどに行くと周りのお客さんは、娘のことをいわゆる”普通の子”だと見なすようだ。

 

そんな子供が、突然体当たりをしたり叩いてくるのである。

 

それは娘のパーソナルスペースの問題か、はたまたただ機嫌が悪いだけか。

 

どちらにせよ、良かれと思って声をかけてきた人を叩いたりもする。

 

娘はただ相手の行動や存在がイヤなだけだし、叩かれた人もイヤな思いをする。

 

叩かれた人に

 

「この子は発達障害で手が出てしまうんです」

 

と言ったところで、発達障害だったら人を叩いていいのか?という話になるし、納得するかは微妙なところだ。

 

親が片手だけ手を繋いでいても他害はあるし、常に二人ついて両手を繋ぎながら歩くのも現実的ではない。

 

誰にも会わせないようにしたり、家に閉じ込めておくのも違うだろう。

 

親は親で対応できるように見守ることが前提として、もし娘とコミュニケーションをとるなら、何か不快な思いをするかもしれないとある程度覚悟してもらうしかない。

 

まだ体も小さくて力もそう強くないのは救いだが、力が弱いからといって不快指数は下がらないのだ。

てんかんの保護帽の威力

何度かそんなことが続いたので、我々はもう娘にほぼずっと保護帽をかぶせる決意をした。

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かわいい帽子を買ったつもりではあったが、がっつり保護帽であるこれ。

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この保護帽をかぶると、店に行っても近所の人に会っても公園でも、皆が察してくれるのがわかる。

 

先日も娘に近づいてきた1歳くらいの赤ん坊を、何が気に入らなかったのか押してしまったが、そのママは理解を示してくれた。

 

いや、これは完全に私たちの管理不行き届きで申し訳ないとしか言いようがないが、話が早いのはとてもありがたい。

 

娘がどんな対応をしたとしても想定内という感じになる。

 

これがいいのか悪いのかは……とは、もはや言うまい。

 

叩くだけじゃない。近くにものがあったら何でも投げるのだ。怒ったら椅子だけじゃなく、フォークやお箸を顔に投げつけてきたりする。

 

他害は最小限に食い止める必要がある。攻撃される相手のためにも、娘のためにもやれることは全てやろう。

娘の世界

こうやって目立つ帽子をかぶせることで、周りからの視線に対して娘が何か嫌悪感を感じることもあるかもしれない。

 

特別支援学校への入学を決めた時のことを思い出すな。

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進学先を悩んでいて相談員から言われた言葉は、

 

「娘さんはまだ自分の世界にいて、羞恥心は感じる段階ではない」

 

それから1年以上経った今も、そう大きく変わってはいない印象だ。

 

服を着るのはそれが”毎日やっていること”だからであって、それ以下でもそれ以上でもない。

 

パンパースしたりお漏らしなど、恥ずかしいという感覚はまだ芽生えていないように見受けられる。

 

変わらずまだ、自分だけの世界にいるのかもしれない。 

 

だから今の娘が保護帽をかぶって目立ったとしても、他人の目なんて気にすることはないのだろう。

 

だが、もしかしたらいずれ娘が保護帽を嫌がる時もくるかもしれないし、目立つから恥ずかしいと言うかもしれない。

 

それまでに、この他害をなんとかしたいね。

 

あと、実際てんかんで急に倒れる可能性もあるので保護帽はかぶせたいというのももちろんあるぞ。

保護帽以外にやるべきこと

 と、保護帽頼りのことばかり書いてきたが、一緒にいる周りの大人の役割はとても大きい。

 

例えば最近でも学校やデイサービスからのお便り帳に書かれていることがある。

 

・今日は怒っていて椅子を投げてしまいました

・給食で怒ってスプーンを投げてました

 

とか。突然、突発的に、急に怒りを表現するから、専門家でも対応できなかったりするようだ。

 

私たち親も自宅に一緒にいて、外に一緒にでかけて、娘の攻撃や怒りに即座に対応できるわけではない。

 

正直、難しい。できないこともある。ずっと見守りはし続けられない。

 

だからこそ、こういった帽子で察してくれると非常にありがたく思う。

 

障害を気にせず接して欲しいではあるが、それは他害が落ち着くのが先かもしれないね。

 

体が大きくなっていくにつれ、さらに力も強くなっていくのだろう。

 

今は多少手が出るのを我慢している姿も見られるが、なかなか難しい。

 

他にもね、あまり人が多くないところに連れていくとか、広い公園をメインにするとか。

 

ちなみに、娘の他害によって誰かを怪我させたり物を壊したりした時のため、無制限の保険にも入っていると妻からあった。

 

色々あるもんだな。

 

娘のやりたいこともさせながらできることをやっていきたい。

 

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