うつってのはかなり強敵だなと感じているとんぼである。ごきげんよう。
現在旦那である私がうつを発症し、メンタルが乱高下している状態であり妻がかなり辛そうである。
私一人だったら別に何でもない。ただ一人で黙々と休養をとるだけなのだが、家族がいるとこれまた別の難しさが出てくる。
ちょいと当事者(うつの旦那側)の心境を書いてみたい。
がんばれは禁句はガチ
よくうつ病の人に「頑張れ」はタブーであると耳にするが、これがガチだったと最近知った。
今のところ他人から言われても何も感じないが、妻からのこういった頑張れ的な言葉がかなり胸に突き刺さる。
頑張らないといけないのに、頑張っていない自分がものすごい罪悪感となる。
頑張れだけでなく、「○○やった?」「○○行った?」など、やるべき行動を確認されて実際にやってなかった時の罪悪感も半端じゃないぞ。
お、おう。私もここまでメンタル悪化していたか。信じられないくらいであるが、事実はそうなのだ。
じゃー妻にそんなこと言うなと注意するのか?と言われればそれもかなり微妙である。
妻は妻でつらいのだ。早く良くなってほしいだろうし、どうにかしてほしい。不安で不安でたまらない。
だからこそ「頑張れ」と言いたくなるはずで、それをやめろと、私に気をつかえというのは妻の心を抑制してしまうことになる。
私に文句を言うな。きつい言葉も使うな。あれこれ不満を言うな。そんなこと頼んだら、妻の心が病んでしまうじゃん。
夫婦の本音が言えなくなる
このように言っちゃダメなことがあると、どうしても夫婦として本音が語り合えなくなる。
将来が不安でも、この先が不安でも、それを旦那に伝えることができない。伝えたら罪悪感を抱いてメンタルが悪化するって言うんだぜ?
というか不安を伝えなくても、「今日は○○したの?」って聞くだけで抑うつ状態になるんやで。
こんな豆腐メンタル野郎に一体何を話せというのか。
そうなるとどんどんどんどん心の闇をお互いに溜め込んで、妻まで引っ張られてしまうというのは実に自然な流れだと感じる。
じゃー妻の心に悪影響がないように、私が作り笑いでニコニコしながら罪悪感を押し殺して生活すれば、と思うのだが。
それって先がないんだよね。妻は私が元気だと錯覚するかもしれないが、私の心はさらに悪化していくだろう。
ふーむ、夫婦のどちらかがうつになった時ってかなり難しいんだなぁと震えが止まりませぬ。
妻に聞いて欲しい例え話
そしてこのブログは妻も監視……いや、見てくれているので、一つ私が今考えた例え話を書いてみたい。
もし君が今、エンジンの調子が悪い車に乗ってるとするじゃないか。目的地はまだまだ先で、気が遠くなるほどの時間をかけてこの車と共に進まねばならない。
でもエンジンの調子は悪い。このまま進み続けても、悪化の一途をたどり途中で止まってしまえばもう直せるかはわからん。
そんな中、不安だなー怖いなーとエンジンの調子をずっと心配し続けながら走らせるかね?
冷静に考えれば、まずは一度エンジンを修復しよう。エンジンが直ったらまた進んで行こう、というのが先を見据えた現実的な選択だと思うのだが、いかがだろうか。
御察しの通り、この調子の悪いエンジンはこの私なのだが、無理に走らせても先はない。
この先数十年一緒に生きるつもりなら、乗り捨てる気がないのなら、まずこいつを回復させるのが先決じゃないか?
元気なら、家事も育児もやるし、お金だって稼ぐよ。そうすりゃ君の不安なんて全て消えてしまうだろう。
結婚当初の私を覚えていないのか。
5時におき、勉強をし、朝食を作り、子供達を送迎し、日中はひたすら勉強し、夕方には子供達を迎えて風呂に入れ、掃除機をかけ、夕食を出して後片付けし、洗濯物をほし、明日のご飯を作り、寝室の準備をして、寝かしつけをする。
頭おかしかったろ。元気ならこれくらいできるんだっての。なんでそんなに先を急ぐのか。同僚に私の存在を伝えるのが恥ずかしいのか?
いや、私だって恥ずかしいわ!
子連れの女性と結婚して、二児のパパになって、フリーランスになるっつって自宅で勉強や仕事はじめて、それでうつになったって!?
許されないだろこんなのって、思っているよ。
だからまああれだよ、二年もの間、自分の心を無視して突っ走ってきた膿が出たと思って、全力で回復に力を注いでみるってのはどうだろうか。
あれも不安これも不安という態度を私にいくら見せつけても、いいことなさそうだぞ。
うつの旦那はこんなこと言わないぞ
以上、妻に読んで欲しい私を休ませるのが最善だと言う話であった。
休ませろって言っても別に何もしないわけじゃない。最近も三食作っているし、子供達も送迎する。風呂だっていれるし、娘のうんち処理もするよ。
できることはやるけど、できないことをあれこれ言うと逆効果だよ、飲み込んでくれるとありがたいという話だ。
めちゃくちゃ図々しいけど、こんなん面と向かって言えない案件だ。言えないから書いているし、恥をしれと思っている。
でもやっぱり今は心の休息は必要なのだ。そして私だけでなく、配偶者も少し意識すればより回復も早まるだろう。
妻よ。私に言いたいこと、言えない不安は全て紙に書きなぐってくれ。恥ずかしくて同僚にも友人にも言えない恨みつらみも紙にかき出してくれたらいいんだよ。
現状は明らかに悲惨で先がなさそうに見えるかもしれないが。だからこそ、粛々と今できる最善を尽くそうってことよ。
不安の源である私が言うことではないのだが、でも、これが最善でしょ?