ステップファザーにできること

発達障害の娘とやんちゃ息子の父によるステップファミリーの話

息子がテレビを自由に見ると怒り狂う父。原因を突き止めほぼ解決した話

息子との関係性が異常によくなっているとんぼである、ごきげんよう。

 

ま、まぁイライラすることはあるのだけど、これまでずっと抱えてきたテレビ問題がほぼ解決したのが大きい。

 

数年間引っ張ってきたこのストレスをどのように解決したのかを記していく。

息子が自由に振舞うと許せない父

これまでこのブログでも、6歳児の息子が自由にテレビを見ていると異常にむかつくという話を書いてきた。最新だとこれか。

◆愛を語る父、息子が早起きしてテレビを見ているだけで発狂しかける

 

朝っぱらから一人で早起きして好きなテレビ番組や録画、YouTubeを見る。これがまぁ許せないのだ。自分でもなんだかわからんくらいに怒りがすごい。

 

他にもテレビの時間じゃないのに勝手にテレビをつけるとか、日曜朝にしれーっと録画を見ているとか、とんでもない怒りに襲われるのである。

 

この怒りがなんなのか自分でもわからない。ただ嫌なのだ。息子が自由にテレビを見るのが。

 

で、上の記事がそんな感じの内容なんだけど、「息子さんがかわいそうだ」というきつめのコメントをいただいた。凹みながらも、確かになぁと思ったわけである。

 

そしてあれから数週間たち、認知行動療法を続けてきた結果、なぜこんなに怒っているのか主な原因がわかった。

 

それは、息子の自由にさせると家族がバラバラになると感じているからだ。

 

息子はYouTubeを見ると、話をかけても返事をしなくなる。ただいまと声をかけても無視、お泊まりして数日ぶりに会ってもYouTube見てたら無視。妻がなにかお願いごとをしたら「はぁ」とうざそうなため息をついて渋々動く。

 

YouTubeを見てなければ、帰ってきたら笑顔で走ってくるし、返事もしっかり。お願い事も走って率先してやってくれて嬉しそうだ。

 

こんなに子供をひきつけるYouTube、テレビはやばい。中毒性が高すぎる。こんなの好きに見せてたら、家族が崩壊する。お前の好き勝手に見せるわけにはいかん。

 

無意識の私は、きっとそう判断したのだろう。

ひきこもりの兄と数年喋らなかった話

何で私がこんなに中毒性に厳しいか、なんとなく思い当たる原因がある。それが20年以上引きこもっている実家の兄だ。35歳になる。

 

彼は10代ですでに引きこもっていたが、家族が集まる部屋でいつも寝そべりながらテレビを見たりゲームをしていた。当時、テレビがその部屋にあったからだ。

 

親も兄弟もみんな同じ部屋に集まっていた。私も兄とよく喋り、よく遊んだ。ひきこもりだろうがなんだろうが、大好きな私の兄だった。

 

だが兄が10代の後半ごろ。今から15年ほど前か、我が家に兄が使えるPCがやってきたころから、兄はPCがある部屋にひきこもるように。

 

一度家族と離れた部屋にひきこもると復帰は厳しい。今までは仲良く遊んでいた兄は、話しかけても生返事。ゲームをしようと言っても「あぁ」とだけでひたすらPC。

 

次第に家族の前に姿を現す機会すら少なくなり、私が部屋を尋ねると「もう来ないでほしい」とまでいうようになった。

 

最終的に、一緒にゲームをする約束したのにひたすらPCを触る兄を見てぶちぎれた。

 

おい!一緒にゲームするってさっき言ってただろうが、どういうつもりだよ!パソコンばっかりの廃人野郎が!ふざけんな、お前なんて知るか!!

 

当時の私はぶちぎれ、兄を無視することにした。実に3年以上、同じ家に住んでいるのに無視し続けた。当時はとてつもない怒りでよくわからなかったが、今思えばわかる。

 

私は兄と遊びたかっただけなのだ。いつも相手をしてくれた兄が、部屋にひきこもってしまって相手をしてくれなくなった。ただ寂しかったのだろう。

 

ゆきだるまつくーろー!
あっちいってアナ!

……わかったよ。

 

的な感じだよ。

トラウマを乗り越えろ!

私が息子のテレビを許せないのは、テレビに熱中した先にはあの兄の姿があるからだと思われる。一種のトラウマだ。

 

ただトラウマなんざない!というのがアドラー心理学の見解なので過去の話はおいておこう。これからの話をせねばなるまい。

 

息子への怒りでいえば、テレビ以外にも似たような怒りを抱くポイントはいくつもある。

 

例えば、息子が約束を破るとか。息子が親に対して生意気な口を聞くとか。息子が発達障害の姉を見下したような発言をするとか。

 

このどれも、息子が自由に振る舞っているだけ。別に怒る必要はない。息子がどういう行動・態度をとったとしても、私は私で正解だと思う態度を取ればいいだけだ。

 

それなのに、イライラしてしまう。イライラどころじゃない。激しい怒りに駆られ、それを態度に出すことすらある。感情を隠してはいるが、息子は気付いているだろう。

 

むしろ気づけとも思っている。気づけ、そしてお前の行動と態度を今すぐ改めろと思っている。

 

私がここまで怒る目的とはなんぞや?なんでこんなに怒っているんだ?一体、怒りの感情を使って息子に何をさせようとしてるんだ?

 

その答えが冒頭で書いた通り。家族をばらばらにさせないため。ひいては、家族がばらばらになることで私が傷つかないためである。

 

嫌なのだ。息子が何かに夢中になって、家族を、私をないがしろにして、まったく別の世界にいってしまうのが嫌なのだ。

 

息子が自由になるのは許されない。家族がばらばらになりかねない行為を見過ごすわけにはいかない。

 

親に生意気な言葉を使うのは家族の秩序を乱す。年上である姉を見下す言葉も家族の秩序を乱す。約束を反故にするのも家族の秩序を乱す。

 

お小遣いをあげるのも気にいらない。小遣いをためた息子は、任天堂Switchを貯金で買って一人の世界に入ってしまうかもしれない。どこにいっても何をやっても、ずっとゲームしている奴になるかもしれない。

 

お前に自由にさせたら、家族の秩序が乱れて皆がバラバラになってしまうだろうが!!

 

絶対に許さん!私が許可した範囲内で行動しろ!!

 

そりゃそうなるよね。私が怒りで息子を支配していれば、家族は絶対にバラバラにならないのだから。

私が正解とは限らない

そんなダークな部分を紐解いてみた。ただ、これで終わったら意味がない。こんな思考では上手くいくわけがない。

 

私の考えのおかしい部分を修正せねばならない。

 

まず一つ

 

私の言うことを息子が聞いたからといって、家族がバラバラにならないという保証がない。

 

私は息子を支配したがるが、息子との関係性は余計に酷くなる可能性すらある。私のやり方が正解という前提が、そもそもおかしい。

 

二つ目。

 

YouTubeやテレビを少しばかり熱中して見たからといって、家族がバラバラになるわけではない。

 

使い方を間違えれば中毒にもなりかねないが、1日に1~2時間程度で何かが大きく変わることはない。適度なストレス発散にさえなるだろう。

 

兄はPCに熱中したことだけがひきこもりの原因ではない。家庭環境・親子関係など、多くの複雑な要因が絡み合っておきたことなのだ。すべてPCの責任ではないはずだ。

 

三つ目。

 

家族がバラバラとは一体なんなんだ?バラバラになったらまずいのか?

 

家族がバラバラと言うとネガティブなイメージもあるが、子供たちはいずれ自立する。家から出ていき、家族を作り、自らの人生を歩んでいく。

 

これだってバラバラと言えばバラバラだ。常に両親のことを考えて、両親にべったりで生きていくことが正解なのか?いやいや、それは私が願う姿ではない。

 

結局私は、息子に私のようにあってほしいのだろう。家族を第一に考えて、すべてにおいて家族を優先する家族愛人間になって欲しいのだ。

 

YouTubeよりもテレビもよりもゲームよりも家族。何があっても一番は家族。これが私の優先順位。無意識に、この方向へ息子も誘導しようとしているのだ。

 

しかし、私と息子は違う人間だ。

 

親の愛情をしっかり受け取ったら、自分のもっとも大事な価値観を見つけて、好きに自由に生きて欲しいと思う。

 

そのもっとも大事な価値観が、私と同じである必要はないのだから。

少し変わったお父さん

このような思考に至ったのが1週間ほど前で、今では息子がリモコンをポチポチしてモヤっとしたら上の考えを何度も頭で復唱している。

 

おかげさまで、かなりテレビに寛容になれた。以前はテレビの話が出てくるだけでイライラしてその場から離れないとやばかったけど、今は相談ができるようになった。

 

「今日は家族がみんないるから、みんなで相談して決めようね」

「今日は娘の日だけど、娘がお風呂にはいっている間好きなものを見てたら」

 

とか。

 

まだいまいち整理ができていないのだが、心の問題とテレビやYouTubeを見すぎることの弊害は別問題というのも大事だ。

 

テレビを1日に3時間以上見ると心疾患のリスクもあがるというし、そもそも座りすぎが健康に悪い。YouTubeの中毒性は言わずもがなだ。

 

それも今後は上手に利用できるだろう。イライラさえ感じなければ、冷静に、有効にこういった娯楽を利用することができる。はず。

 

これだけで息子へのイライラがゼロになることはそりゃないが、大きなストレス原因が解消しつつある。かなり大きな気付きであった。

 

また一歩、心の闇を開放した。子供たちからの愛情不足は自分で補充できるし、もはや怖いものなしだな。ふはは。

 

ここまで読んでいただき感謝。

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