映画の感想でお茶を濁したいとんぼである、ごきげんよう。
ちょうど最近、AmazonPrimeビデオで『こんな夜更けにバナナかよ』が見られるので妻と一緒に見た感想を語る。
ネタバレありますん。
こんな夜更けにバナナかよとはどんな映画か
全身の筋肉が徐々に衰えていく難病を抱えている鹿野さんと、その鹿野さんを支えるボランティアを描いた映画。
もともとノンフィクションの作品を、近年映画化したものらしい。
鹿野さんは車椅子生活で、首と手しか動かない。食事も排泄も、ほぼすべての生活が全介助。
病院で入院生活を送るように医者からは言われているが、自立した生活をしたいと自らボランティアを集めて、24時間体制でボランティアにサポートしてもらっている。
三浦春馬さんも出てるし、色々と思うところがある映画である。
ちなみに、この鹿野さんはズケズケと物をいう人。映画でも深夜に突然「バナナが食べたい」と言い出して、ボランティアが買いに行くシーンがある。
その時のボランティアの心境からとって、この作品のタイトルをつけたとか。
公式サイトはこちら。
鹿野さんはすごいが
鹿野さんは身の回りのほぼすべてが全介助なので、食事も飲み物も口頭ですべてボランティアに指示をする。
「ワイン」と一言告げると、ボランティアの人がコップのストローを口元に持っていくような形。
これ、おそらくほとんどの人がマネできない。いくらボランティアとはいえ、気をつかうでしょう。
しかもどこか鹿野さんは偉そうで、お前らはサポートするのが当たり前的な空気すら出している。メンタルが強靭すぎて怖い。
また作中で印象的だった鹿野さんのセリフに、こんなんがある。
思い切って人の助けを借りる勇気も、必要なんだよね
この言葉いいなー。鹿野さんは病院を飛び出して自立生活をしたくて。そのために人から助けを借りる覚悟をしたのだ。たとえ誰に何と思われようとも。
とはいえ、深夜にバナナが食べたいと突然言い出して買いにいかせるのは……正直どうなんだろう。
病気がなければ自分でバナナを買いにいけることを考えれば、必要な支援と言えるか?いや、なら鹿野さん本人も一緒に買いに行くのがフェアじゃないか。
うーん。わがままなのか支援なのか、線引きが難しいところ。でもこれはボランティアの判断で断ってもいい案件な気がする。
まーこういったことも含めて、自分の欲望や野望を諦めることなく、全力ですべてを手に入れようとする鹿野さん。生きようとするパワーがとんでもない。
ここまでのエネルギーがあれば、何でもできる。見習いたい。
ボランティアは幸せになる話
この映画ではボランティアのあり方も考えさせられたりする。
鹿野さんには、めちゃくちゃ頼りになるボランティアがいる。病院での寝泊りとか、鹿野さんの人生を背負いすぎじゃないかと感じるほど。
鹿野さんは「ボランティアは俺を助けることで得るものがある」的なことを豪語していた。(うろ覚え)
確かに、ボランティアは鹿野さんを助けることで人生を学び、幸福感を得ているんだと思う。
ある研究では、年に800時間をボランティアした人よりも、年に100時間のボランティアをした人の方が幸福感が高かったそうな。
他の研究でも、大体年に100時間くらいがベターという。週に2時間くらい。
この数字から考えると、鹿野ボランティアのメインの人たちはやりすぎ。幸福感がすべてではないにせよ、自分の生活は大丈夫なんだろうか。
かといって、誰もが週に2時間しかボランティアしないとしたら、鹿野さんを1週間サポートするだけで最低でも80人以上必要だ。
一人じゃ厳しいこともあるはずだから、毎週100人超えのボランティアでまわす必要が出てくる。どう考えても現実的ではない。
そうなると、やはり映画のように特定のボランティアに負担がかかってくる。子供の送迎にも行けず、病院寝泊りで睡眠不足は……きついね。
鹿野さんは、自分の親には親の人生を歩んで欲しいと言っていた。ボランティアの人たちの人生についてはどう考えていたのだろうか。
高畑充希がかわいい
この映画、演技が印象的。大泉洋は鹿野さんにしか見えないくらいのはまり役。
で、あと高畑充希って女優さん、初めて見たんだけどめちゃくちゃ演技がうまくて、しかもかわいいのだ。
知ってますか?高畑充希さん。自然な演技で、しかもかわいい。この映画でファンになってしまった。聞けば有名な人らしいので、またチェックしたい。かわいい。
頭もまわらないので意見もまとまってないけども、この映画の原作は今度読もうと思う。
amazonのレビュー見る限り、原作の鹿野さんはさらに強烈っぽい。色々と学べることがありそうだ。
この映画はAmazonPrimeビデオで見られるのでぜひどうぞ。
ここまで読んでいただき感謝。
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