ステップファザーにできること

発達障害の娘とやんちゃ息子の父によるステップファミリーの話

とんぼお気に入りのストレス対策、筆記開示を徹底的に紹介する回

子育て奮闘中のとんぼである、ごきげんよう。

 

実家にいた頃、一人暮らしをしていたころと違い、今は妻と子供たちと一緒に暮らしている。それはもう、これまで経験したことがないストレスに見舞われるわけだ。

 

何せ家族とはいえ他人だから、何も考えずに幸せになれるほど現実は甘くない。

 

そこで色々とストレス対策をやるわけです。その中でも、リクエストのあったお気に入りの筆記開示の話を書いていく。

筆記開示の基本を語る

過去にも何度か書いている筆記開示について、改めて簡単に説明したい。まずは。

 

筆記開示(エクスプレッシブライティングとも呼ばれる)は、心理療法でも使われているテクニック。

 

1980年代からメンタルケアに使われてきたいわゆる認知行動療法。聞いたことある人もいるでしょう。

 

やり方も簡単。

 

  1. 紙とペンを用意(面倒ならスマホorPCでも可)
  2. 自分の感情や、気持ちを書いていく

 

たったこれだけ。

 

筆記開示の生みの親であるジェームズペネベーカー氏によれば、数多くの研究でわかった筆記開示の効果は以下のもの。

 

  • 幸福感の上昇
  • うつ・不安などネガティブな感情の減少
  • 認知機能の向上

 

筆記開示をおよそ数週間〜数ヶ月続けると、大きな効果が生まれるとのこと。

 

人は基本的に、自分のことをよく見せようと思うもの。たとえ長年付き合った親友ですら、少なからず話せない本音の部分がある。

 

他にも「こんなこと考えちゃいけない」とかね。こういった、本音を隠すことがストレスになる。

 

そんな本音を紙に書くだけでもストレス解消効果があり、また紙に書くことで、一歩引いた視点で自分の感情を見つめることができる。

 

ネガティブな感情を客観視し、他人事として見つめ、距離をとること。これもメンタルに好影響を及ぼすのでしょう。

 

何より客観視が上手くなれば、感情のコントロールも向上する。筆記開示によって面接の通過率が向上した、人間関係にも好影響があったり……という説も。

 

またミシガン州立大学による研究でも、筆記開示で脳機能が改善し、ワーキングメモリが向上することがわかっている。

 

ワーキングメモリってのは、短期的な情報を処理する能力。天才と呼ばれる人たちは、この能力が高いとかなんとか。

 

頭の中の不安や心配事、イライラを紙に書き出すことで、脳にかかっていた負荷が軽減されて脳が上手く働きだす。そんな流れ。

 

別の研究で、翌日のやることリスト(ToDo)を就寝前に5分書き出すだけでも、睡眠薬と同等の効果があった(入眠までの時間が9分短縮された)という話もある。

 

不安軽減効果のある筆記開示も、就寝前にやることで睡眠に効果的だと思われます。ぜひどうぞ。

とんぼの筆記開示

とんぼはどうやって筆記開示やってるの?と質問があったので、それも踏まえて個人的なことも書いていきたい。

紙に書く

筆記開示は自らの本音を書きだすことに意味があるので、デジタルデバイスでも効果がある。実際に私もPCに書きまくって、効果はあった。

 

が、キーボードのように入力が簡単すぎると脳の処理が追いつかないデメリットがあるとのこと。おそらく、紙とペンの方が効果が高いのでしょう。

 

というわけで、今は筆記開示をする時は紙とペンでやっている。

 

線も何もない、真っ白な紙に。文字の大きさも適当。怒ったら大きく汚く書くし、冷静なら小さく丁寧に書く。

 

筆記開示の紙を見れば、その日のメンタルがわかったりする。

最低8分、できれば20分

筆記開示の効果は20分続けたあたりから大きくなると言われている。そのため一回、20分は続けることにしている。

 

また上であげたミシガン州立大学の研究では、8分の筆記開示でワーキングメモリの向上を確認している。

 

なので、最低でも8分は続けるのが良さげ。数分でも効果はあるとは思うんだけどさ、研究を重視するなら。

 

また、筆記開示は4日以上継続すると効果が高まるらしいので、生涯、毎日続けていくことをゴールにしている。

 

私はこれまで200時間以上はやってるはずだが、忙しくなるとできなくなったりする。寝る前の習慣にしたい。むずい。

書く内容は

筆記開示に書く内容としては、特に決まっていはいないものの、その時一番心にひっかかっていることを書く。

 

子供たちへの怒りがすごかったら、それをばーっと書いていく。

 

翌日への不安がすごかったら、それをバーっと書いていく。

 

日中にメンタルに悪影響を及ぼすできごとがあったら、その時の感情をばーっと書いていく。

 

ただ漠然としたイライラ、不安、恐怖を紙に書いていくと、すごくしっくりする表現があったりする。感情の言語化に成功したような。

 

「あぁ、自分はこう思っていたのか」

 

そう気づけると、すーっと心が軽くなるし、今後の対策も取りやすくなったりする。

 

勝手な思い込みや「これ書いちゃいけないよなぁ」などなど。たまに負の感情にフタをしてることがあると、しっくりこない。注意したい。

書く時間帯は

寝る前がいい!と上で書いてる通り、私も寝る前にやる。でも寝る前って、つかれたーばっかりで何も出てこないこともある。

 

たまーに日中にやると、頭がすっきりしてるせいか、別角度からの筆記開示ができたりしてほくほくする。

 

+αでやってること

筆記開示やってると、別に書くことないなぁという日がやってくる。心が揺らぐことのない、凪の日ってのがあったりする。

 

そういう時には、少し発展させて別の方法を取り入れてみたりする。

①ToDoを書いてみる

上でも書いた通り。明日やることなんだっけなぁとか、ちょっと先の予定とか。

 

頭の中でぐるぐるしてることを書き出してみる。割といい。

②ベネフィットファインディングをしてみる

むかつくむかつくむかつくー!!と、他人のせいにばかりして怒っている時は、良かった点にもあえて意識を向けてみる。

 

こういういいところもあるよな、あれがあったから今の私があるんだよなとか。怒りがある程度消え去らないとできないやつ。

③過去のトラウマを思い出してみる

これあまりおすすめしないんだけども、私は結構好きでたまにやる。過去に本当に嫌だったできごと、トラウマに近いものを思い出して、その時の感情を書いていく。

 

うわあああああああああとなりつつも、当時、ただ飲み込まれていただけの感情が言語化できて面白い。

 

トラウマ系は扱いがデリケートだから、もう一度書くけどおすすめはしない。睡眠に悪影響ありそう。

④自動思考キャッチトレーニング

筆記開示とあわせて、自動思考を矯正するトレーニングをするのもたまにやる。一応サンプルも。

 

あぁ、息子が邪魔すぎてむかついている、なんで家事の邪魔してくるんだ、むかつくむかつく。嫌悪感がすごいな、嫌悪感100%だ。なんで忙しいのに邪魔ばかりしてくるんだ?空気読めよ!って思ってるなぁ。が、状況をみれば、息子は暇だった。何もやることがない。私にちょっかいを出す以外に、暇を潰せる選択肢がなかったのかも。忙しいのは自分の問題で、息子は私が忙しいことを知らなかったのかもしれない。忙しいから今は遊べないとも言ってないでしょう?言わないと伝わらないし、息子もそれがわからなかったんじゃない?それに暇なのは、暇だったんだろう。私も実際忙しかったのだから、息子に直接断ってれば息子は嫌な顔をしつつも話を聞いてくれただろう。それが嫌なら、事前に家事をこなして息子の相手をできるようにするか、もしくは息子が一人でも暇にならない遊びを提供すべきだったか。緊急用に息子が短時間でも一人で時間を潰せるグッズを用意しておくのもいいかも。よし、怒りが大体50%くらい減ったな。

 

みたいな感じ。筆記開示自体が、自動思考(無意識の思考)を捕まえるトレーニングになるので、それだけでもいいとは思うのだが。

 

割と建設的な結論にたどり着くから、考え方がおかしいなぁという時にやると効果あり。

 

個人的には、筆記開示とは別で継続したいやつ。

⑤簡略化した筆記開示

がっつり紙とペンでやる!だけじゃなくて、むかついた時とかにさらっとメモ帳とかスマホに書いてくのも効果あり。結構すっとする。

 

筆記開示と似たようなもんで、エモーショナルディスクロージャーとか呼ばれたりする。これもうつ症状が減ったりするんだと。悪くない。

 

どちらかといえば私は頭の中で、音声やイメージで感情を言語化するのが好きかなぁ。誰にもばれないし、すぐにできるし。

 

AWAREテクニックと脱フュージョンとか、いつか細かく紹介できる日があれば。

家族に見られちゃいけない

メンタリストのDaiGoさんは、筆記開示を残しておいて、1年後あたりに見直すといいと紹介していた。

 

あぁ、自分はこんなくだらないことで悩んでいたんだなぁと思えるし、どんな悩みもストレスも乗り越えられると感じられるメリットがあると。

 

が、これ独り身だからできること。もし家族に対する恨みつらみが書かれている紙を、息子に見られてみろ。終わりだろこれ。絶対に見られちゃいけないやつだ。

 

先日も子供たちが妻と歯磨きしてる間に筆記開示してたら、すーっと音もなく息子が後ろから寄ってきやがって、突然横にあらわれた時は心臓が飛び出すかと思った。

 

まさか息子について書いている時に、息子が現れるとは思わない。7歳児とはいえ、漢字以外はもう読めてしまうわけだから。恐ろしい。

 

というわけで、やっぱり子供たちがいない時間に書いたり、あとは書いたらシュレッダーか、もしくは水に濡らしてくしゃくしゃにして捨てるとか。

 

そのような処分が必要だなぁと思いました。

 

あ、ちなみにカップルで筆記開示の交換日記をすると、親密度が上がるとの説もあるようでございます。

 

私も相手も本音を書けなくなりそうなでうちでは導入していませんが、夫婦でやるのもいいかも。子供とは……どうかなぁ。

 

親子関係と夫婦関係では関係性がまったく違うので、そのまま当てはまらない可能性がありそう。

 

などなど。

 

勉強した知識を爆発させるのは大好きなのに、需要のなさを察知して普段ブログに書かないようにしてるので、大満足の回であった。

 

リクエスト感謝。

 

知識の出どころはこの辺り

 

ここまで読んでいただき感謝。

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