息子とよく話すとんぼである、ごきげんよう。
基本は質問攻めにあうか、息子が勝手にくっちゃべってリアクションをする感じの関係性。仲は悪くはない。
そんな息子から、まるまる一本の物語を聞いてみた話。
読み聞かせた本なのに
夜、息子が一つ宿題をやっていないと言い出した。読んだ本についてイラストや感想文を書く読書感想文的なやつ。
平日はできるだけ読み聞かせやら読書の時間を設けているから、思い出せばいくらでも書けるはず。
先日も息子が図書館から借りてきた絵本、『リメンバー・ミー』を妻が読み聞かせしてくれていたはず。1時間くらいかかっていた。
ディスニー映画を書籍化したもののようで、挿絵も多くてわかりやすい本だったし、それ思い出して書いてみたらどうかと提案してみたところ。
息子の返答がこれだ。
「オレ、わかんない」
いや、わかんないって何だよ。数日前に読んでもらってたでしょう?
「オレ、何も覚えてない」
いやいやいやいや、妻が1時間も読んでたんだぜ、いくらなんでも甲斐がなさすぎる。どんな内容だったかくらいは覚えてるだろう?
「だから、わかんない」
なんだこいつはと嫌悪感を抱きつつも、妻と娘が風呂に入っている時間でね。時間もたっぷりあったもんだから、イライラしつつも方針を切り替える。
きっと覚えているはずだ。集中して聞いていたのは確かだから、やる気があれば思い出せるはず。思い出す気がないだけだ。
というわけで、テーブルで向かい合わせに座って、質問攻めにすることにした。
息子から聞く『リメンバー・ミー』
ざっくりと内容や、あらすじを聞いても全然答える気がなかったので、もっと具体的なことから情報を一つずつ潰していくことにした。
妻が読み聞かせをしていた時、料理の片付けやらで何も聞いてなかったからね。不明点をただ質問する形。
・何て名前の本だったの?
・主人公の名前は?
・主人公に友達いるの?
・主人公が何するの?
・他に出てくる人はどんな人がいるの?
・何している人なの?
・何が好きなの?
・何で○○が好きなの?
とにかく息子の記憶を掘り起こそうと、細かい質問をしまくった。
質問をしていくと、すっごい覚えているのだ。人物の名前も、特徴も、年齢も、何をしてどこに行ってどんな事件があったのかも。
しっかり聞いてる。何でわからない、覚えていないと言ったのかと問い詰めたくなるほどに詳細に覚えている。
まぁそこを詰めるほど野暮ではないので、質問しながらリメンバー・ミーの物語を紐解いていった。
途中ツッコミどころもあったり、よくわからないところがあったらさらに細かく質問し、私が理解できるまで噛み砕いて説明してもらって。
30分以上話していたか。最初は嫌がっていたが、最終的には楽しそうに、リメンバーミーのあらすじをがっつり話してくれた。
内容に興味がなかった私も、息子の話すリメンバーミーの内容に心惹かれ、クライマックスでは鳥肌がたつくらいにのめり込んでいた。
7歳児、やるじゃねーか。なかなかに面白い本のようだ。私も読みたかった。
いつもと逆の形
そんな息子から口頭で聞いたリメンバー・ミーの話。
子供たちを寝かせたあとに、今度は妻からリメンバー・ミーの話を聞かせてもらった。
完璧ではないにせよ、息子が話した大筋はあっていて、70%くらいは説明してくれていたようだ。
ただ、息子は主人公の名前をずっとリメンバーと言っていたが、実際はミゲルらしい。全然違うじゃねーか、ズコー案件。
そんな間違いもありつつも、あれだけ理解してりゃ、十分だな。読み聞かせる甲斐があると言ってもいいでしょう。
これまで息子に、ドラゴンボール、鬼滅の刃、ハリーポッター、ナルト……などなど、数多くのアニメや漫画を口頭で説明してきたけども。
逆に息子から聞くってのも悪くない。むしろ面白いのでまたやってみたい。
ちなみに、実際は読書感想文で慣れない絵や文章を書くのが嫌だから「わからない
」「覚えていない」と言っていたようだ。
気持ちはわからんでもない。お互い、マインドセットが硬直してるなぁと苦笑いしつつ、一緒に仕上げて終わり。
ここまで読んでいただき感謝。
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