ステップファザーとんぼである、ごきげんよう。
実はかなり引っかかってるのに、しっかり考えたことのない問題ってあるよね。それがこのお父さん問題である。
私は何なのか
子連れの妻と再婚して4年を超えた。子供たちはすぐになついて今では家族になった。
発語が苦手な娘でも口に出しやすいということで、結婚当時から子供たちは私をパパと呼ぶ。(本当はパパとは少し違う呼ばれ方をしてるが、まぁ似たような感じ)
私も家族の前での一人称はパパ。パパなら別に問題ない。当たり前のように口に出せる。
でも、"お父さん”とはほとんど言ったことない。言ったことないというか、意識的に避けてきた。
私は本当にお父さんなのだろうか?
そう感じて、使ったことない言葉。
ばぁばが子供たちに言う時があるじゃないか。「これお父さんに渡してちょうだい」的なやつ。
子供たちも"お父さん”が私を指していると認識してるので、全然問題なく通じるわけだが……でも私だけ何となくもやっとしてる。
子供たちの前で、私をお父さんと呼ばないで欲しいと思っている。
認められていないと思い込んでる
要は自分が認められていないと思っている。
子供たちからはお父さんと認められていない。事実はどうあれ、そう思い込んでる。
認めていない奴がお父さんを名乗ったら、それはとても嫌だろうなと思って。嫌な顔されたら傷つくなーと思って。
だから、呼ばないし呼べない。
我々家族はステップファミリーで、私と子供たちの血は繋がっていない。言わば本当のお父さんではない。本当のお父さんではないが、本当のお父さんではある。
微妙なところではあるが、血の繋がりがないことが大きいか。
つまりは、子供たちが私をお父さんと認めるかは微妙だよね、ってことだ。
これから大きくなって色々知って、それでも私をお父さんと呼べるのか。本当の父だと思ってくれるのか。それは微妙じゃないか。
それなのに私だけ自分のことを"お父さん"と呼んでたら、すごく傷つかない?子供たちにお父さんじゃないのにって思われたらすごく苦しくないですか?
つまりは傷つくのが怖いし、お父さんじゃないって言われたら私はお父さんではなくなってしまう。怖いじゃないか。
潜在的な恐怖があって困ってる。これは実に面白い問題だな!!
何がどうすれば父なのか
結婚前、妻と焼肉デートしたときに質問されたことを覚えている。
「とんぼは子供たちとどういう関係になりたいの?」
肉焼きながらめちゃくちゃ重たい問いかけしてくるなーと思って、結構考えた。5分以上無言で考えていたため、心配された。
そして、当時の私が導き出した答えはやっぱり"お父さん"であった。
再婚で途中から急に家族になるわけだから、年上のお兄さん的な立ち位置でもいいかなと思った。それでも私はお父さんがベストだと思ったよ。
だって子供たちにお父さんいないんだもの。父がいないことで子供たちの人生が左右されることはないが、もし良さげな父がいるならいた方がいいんじゃないか。
単純にそう思った。
それが今見てみろよ。自分のことをお父さんと呼ぶことにすっごい抵抗を感じてる。まいったね。
……思い出話はおいといて。
お父さんとは何なのか。思うに、お父さんを判断する重要な視点が二つあるのではないか?
一つは、私から見た、子供たちと同じ時を過ごす私のこと。この私はお父さんか否か。
私は、私のことをお父さんだと思ってる。ブログだとお父さんって普通に書ける。
二つ目は、子供たちから見た私のこと。その男はお父さんか否か。
これがわからなくて怖いから、子供たちの前ではお父さんと言えない。
"お父さん"にここまで拘るか?と思わなくもないが、親ってその他の人間と明らかに違う存在だ。ここに拘るのは、お互いにとって悪くないはずだ。
結論は
最後に現時点での結論を書いておこう。
誰が何と言おうと、子供に何と言われようとも、私は子供たちのお父さんである。
喧嘩したり、嫌な顔されたり、家出したりとか。まぁ人生何があるかわからない。子供から心底憎まれるかもしれないし、お前なんか本当のお父さんじゃないくせにって言われるかもしれん。
それでも、何があっても、私が「私は子供たちのお父さんである」という意識を捨てなければ、子供たちはいつでも帰ってこられるわけだ。
妻が見てたとんびというドラマで、印象的なフレーズがあった。
「子どもの悲しみを呑み込み、子どもの寂しさを呑み込む海になれ」
子供が何をどう考えようとも、いつでもそれを飲み込める海のようなお父さんでありたい。
もし子供たちから見捨てられたとしても、私さえお父さんであろうとしたならば……やっぱり私は子供たちのお父さんなのだから。
みたいな感じでいかがでしょうか。
もしかしたら本物の親子と比べたら弱い絆かもしれない。簡単にほどけそうな絆なのに、それでも絶対にほどかない。
楽じゃないが……だからこそ面白いんじゃねーかって思ってるだけ。
というわけで、私はお父さんである。今後は自信をもって使っていきたい。正直あまり言う機会はないんだけどね、意識の問題だ。
おしまい。
ここまで読んでいただき感謝。
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