ステップファザーにできること

発達障害の娘とやんちゃ息子の父によるステップファミリーの話

家族を守るために命をかけられる?私は嫌なんだが

私は嫌なんだがとんぼである、ごきげんよう。

 

このタイトル、なんかよくないですか。

 

家族を守るために命をかけられるか、つまりは家族を守るために自分の人生を捨てても構わないか??という問いである。

 

血の繋がった子供がいる親なら、もしかしたら子供のためなら死ねると即答できるのかもしれない。

 

血が繋がっていないからか知らないが、私は嫌なんだが……という話。

嫌なんだが

子持ちの妻と結婚して5年になる。

 

結婚当時に聞いていた娘の状態から、今の姿はまったく想像できない。想定の数倍は重度であり、想定外の暴力も出てきた。

 

息子は健常児だから大きな問題がないかと思いきや、きょうだい児の接し方は障がい児と同じくらいに難しい。親との関係性も悪化しがち。

 

決して簡単な子育てではない。たられば言ってもしゃーないが、もし二人とも健常児であれば、我々夫婦が今ぐらいの頑張りでもニコやかな家族生活を送れた可能性もある。

 

妻が外で働いて、私は家で仕事しつつ家事を担当。週末は家族で遊びつつも、私は少しだけ仕事や勉強の時間をもらって……的な。

 

それくらいがバランスのいい結婚生活だと漠然と感じていた。

 

正直に申し上げて、子供たちのためにすべての時間を捧げる気はサラサラなかったのだ。本当にない。ゼロ。

 

朝から晩まで子供達の相手をしたいなんて思ったことないし、土日だって食事作って数時間遊ぶくらいがギリ許容範囲。

 

午前中くらいは何か集中して作業できる時間がほしい。

 

家族は大事だし、妻や子供達のために時間を使いたい。ただ、100・0じゃないの。100家族に使うのは絶対に嫌なのだ。

 

家族が大事だけど、それと同じくらいに自分が大事である。自分がやりたいことをしないなら生きてる意味がない。

 

あれもやりたいし、これもやりたい。だから生活改善をして、何とかやりたいことができる環境を整えようと頑張ってきた。

 

私のすべての生活改善は、自分がやりたいことをやるためにやっているのだ。

 

家事をやるのも、妻の負担が減ることで子供達の相手をしてくれることを期待してる。その間、私はやりたいことができる。

 

早起きするのも、その時間で自分のことをやりたいから。ストレス対策もそう。家族との関係性で生じるストレスを処理できれば、勉強も仕事も投げ出すことはないだろう。

 

私が頑張るのは私のためだ。家族とは適度に一緒の時を過ごすのであって、自分の人生すべてはかけたくない。

 

思うに、家族を最優先にして過ごすとはつまり、自分の人生を捨てることなのではないか?

 

その時私は、家族の人生を生きている。そこに自分の人生はない。すべては家族のため、誰かのため。

 

この私はどこにいくのか。家族が笑ってたとして、私は笑っているのか。

 

誰かのために捧げる人生は、果たして面白いのか。引っかかって仕方がない。結婚5年目でも、引っかかって仕方がない。

 

家族のためだけに生きることは、私にはできなかった。

現実は厳しい

でね、最近の怒涛の我が家の変化はかなり激しい。家庭はすでに崩壊していると言ってもいい。

 

娘が荒れすぎなので、息子は妻の母親が預かることになった。娘が落ち着くまで……という話なので、二日や三日かもしれないし、1週間以上続くかもしれない。

 

実際、息子は攻撃されまくりだった。昨日も攻撃されすぎて、一人で外に飛び出して駐車場で声出して泣いてた。

 

休日は友達と遊びにいけたら娘と離れられるのに、コロナ禍で友達とも遊べない。娘の攻撃でみんなイライラして、家族のケンカも増えている。

 

これでは一緒に住めないだろ、まずはみんな休んだほうがいい。義母がそう判断して、息子を預かるという決断。

 

短期間なら別に、そういうこともあるだろうさと思うけれど。やっぱりショックを受けるわけさ。あぁ、我々の力不足だったんだなって。息子に悪いことしたなって。

 

妻の気分もガタ落ちだ。罪悪感もあり、現状を打破する打開策もない。

 

仕事にいけるような状態ではないが、それでも妻は仕事に行く。休めないし、やるしかないから。

 

義母も妻も私も、お互いがお互いに気を遣っている。自分も疲れているけど、みんなも休んで欲しい。子供達にも寂しい思いをさせたくない。

 

そして相手が元気がないからこそ、私が元気を出さなければ!!と皆が無理矢理に元気を出して振る舞ったりする。

 

……まぁきついのよ。

 

結婚してからの私は生活をガラッと変えて、今までやらなかったことばかりやってきた。料理も家事も子供達の相手も、ぜんぶそう。

 

全部嫌いだよ。料理も嫌い。めんどくさ。掃除なんて最低限でいいじゃん。子供はうるさいし空気読めないから嫌いだよ。

 

そんなあらゆる既存の価値観を塗り替えて、ここまで頑張ってきたつもりだった。結構限界ギリギリまで攻めて、家族のために時間を使ってきたのだが……

 

それでも足りなかったらしい。

 

いまだに完全に慣れない子供たちを相手に傷つき、立ち上がって、また傷ついてを繰り返して少しずつ成長してきた。

 

家事も5年前とは比べ物にならない。家中ピカピカだ。ここ数年、99%自炊だよ。カップラーメンなんて食べさせた記憶もない。

 

妻にもほとんど怒らなくなった。子供たちとのスキンシップも増えた。会話も増えた。土日に一緒にやれることも増えた。休日は朝から晩まで遊び倒してる。

 

それでも足りなかったらしい。

 

これだけ頑張っても、家族が崩壊しかけている。正直自分のことどころじゃない。家庭は崩壊してるけど、さぁ集中して勉強するぞー!!とはならん。

 

最低限の家事に追われて1日が終わる。そして家族は荒れている。

 

つまり、これだけではダメだってことだ。足りないってことなんです。やりたいことがどうとか言ってる場合じゃないんです。

 

だからもう、あれよね。退くか進むかの岐路にきているんだろうね。

 

自分の人生を捨てて、もっと家族のために自分の人生を注ぎ込むか。それともここで家族を捨て自分のための人生を生きるか。

 

そう考えた時に、家族を守るために自分の命をかけるのは嫌だなぁという本音が出てきた、という話です。

でもまぁ

とても重たい話を書いてきたけども、結局の答えとしては……そうだな。

 

家族を守るために自分の命をかけるのは嫌だけど、それ以上に家族に命をかけずに投げ出した人生を送るのも嫌だった。

 

だからもう、仕方がないのだ。やるしかない。

 

自分の人生を家族のために無制限に使っていこう。家族を最優先として時間を使っていこう。

 

平日も家族優先、週末も家族優先、早起きしても家族のこと優先。

 

朝食の片付けは後回しにしてでも、子供たちと会話しよう。子供たちが出かけたあとにやったらいいじゃないか。

 

夜にお茶碗洗ってなくても、絵本の読み聞かせに参加しよう。子供たちが寝たあとに洗ったらいいじゃないか。

 

睡眠時間が削られても、寝かしつけには率先して参加しよう。平日の昼間に寝たらいいじゃないか。

 

すべての時間を家族に使うと考えたら、平日の日中ほど残った家事や睡眠に最適な時間はない。

 

子供達の病院受診も授業参観も面談もオンライン授業もイベントも、何もかも積極的に参加できる。むしろすべてはそのための時間なのだ。

 

多分、妻と義母は、初めから家族のために人生を最大限費やしている。私だけどこか宙ぶらりんな、美味しいとこだけもっていこうとしてる。

 

それじゃダメだったんだ。普通の家庭じゃないんだ。妻が外で働いているなら、私は家事も子供達の相手も最優先でやるべきだった。

 

家事をやるから妻に子供達の相手してほしいなーとか甘ったれたこと言ってるからおかしくなる。家事も子供達の相手も私が率先してやるんだよ。

 

娘が暴れるなら何時間でも絵本を読んだらいい。息子が娘に叩かれるなら、どちらか一方を連れ出して夜まで遊びに行ったらいい。

 

自分のことを考えるよりも前に、すべての家事を担当して家族の負担を減らし、できるだけ家族と一緒に過ごし、家族のフォローをして、家族全員が笑顔に過ごせるような存在として生きる。

 

……そんな結論。

諦める必要もない

まぁできないことはない。自分のことをすべて捨てるのなら、できるよ。自分のことも精一杯やろうとか考えなければ、できるよ。

 

それに実際のところ、家族を最優先にしても24時間家族のために動き続けることにはならない。家族がうまく回れば、いずれ暇もできるだろう。

 

成長して子供たちが自立すれば、それこそいくらでも自由な時間が手に入る。

 

多分、嫌なのは自分の時間がなくなることじゃなくて、自分の中での優先順位を変えることだ。自分の存在よりも上に誰かの存在を置くのが怖いというか。

 

自分が死ぬような感覚。

 

うーん……しかし冷静に考えてみると、別に自分は消滅しても構わん気もするし。

 

しょーもないので、今後は自分よりも家族を優先にして生きていきます。しばらくしたら慣れるのではないか。今は気分が暗いけど、この先に何かがあるんじゃないか。

 

……私は嫌なんだがw

 

あっはっは。まー生きてりゃそういうこともある。それでも乗り越えていこう。

 

家族を全員幸せにした上で、私も幸せになる以外のゴールは認めない。後悔しない人生を送りたいなら、やるしかない。

 

では。

 

ここまで読んでいただき感謝。

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