朝からドライブとんぼである、ごきげんよう。
夏休み対応ということでばぁばが疲れている。土日まで子供たちを連れてくるなと暗に言われてしまった。
仕方がないので今日は娘(特別支援学校/中1)も次男坊(1歳)も一緒に過ごすことになる。怪我がないようにしたい。
さらに少し頭を抱える別案件として、長男がピアノを弾きたいと突然言い出したことがある。
長男(小5)、ピアノに興味を示す
そういえば数日前、ばぁばんちにて突然長男がピアノを弾いた。弾いたと言うか、何音かポロンポロンと鳴らしただけ。
昔、妻の弟が使ってた部屋にアップライトピアノがありまして。まったく使われておらず、ピアノの上にも絵本やら何やらが積まれている。
個室ではあるがリビングの隣にある部屋なもんで、しかもピアノの音が大きいから娘も次男坊も反応してしまった。
そこで妻&ばぁばから長男に注意がはいる。
「今弾かないで」
まあわからなくもない指摘ではある。せっかく落ち着いていた二匹のモンスターを呼び起こす可能性が高いからだ。
とはいえ、なんかかわいそうでない?
タイミングが悪いとはいえ、ポロンポロンと少し鍵盤を押すことすら許されないなんて。
少しくらいはいいんじゃないのとフォローしつつも、長男の気まぐれだろうと思っていた。
が、どうやら気まぐれとは違うらしい。
ピアノが弾きたい
それから数日経過した昨晩、長男が「パパのピアノって使えるの?」と聞いてきた。
私が独身時代に購入した電子ピアノが押し入れに入っておりまして。それを使いたいらしい。
ちなみに私は完全なる趣味弾きで、気に入った曲をいくつかとりあえず音だけは出せる程度のレベルである。あとコード弾きを熱心にやってたか。
過去に何度か子供たちに披露したこともあるものの、誰も興味を示さなかった。この家に音楽への興味がある人間はいないと判断した。
さらに片付け魔の妻からすれば電子ピアノなんて邪魔者でしかない。使い終わったら必ず押し入れに片付けなければならない。重たい。
めんどくさすぎて二度と押し入れから出てこないアイテム、それが我が家の電子ピアノである。
しかし今までピアノどころか楽器にほとんど興味を示さなかった長男が弾きたいというから、それは面白いなと思ったのだが。
妻がめっちゃ厳しい。
何でわざわざうちでピアノを弾くのか、ばぁばんちで弾いてきて、と。長男はばぁばんちのピアノは音が大きくてばぁばが嫌がるから弾けないと言う。
とにかく妻はあんなに重たい電子ピアノをわざわざ押し入れから引っ張り出して邪魔になるのが許せないらしい。相当に嫌がっている。
長男はばぁばんちで弾くのは完全に無理だと諦めてる様子。ばぁばんちでは弾けないと。
でまぁ喧嘩になりそうだったのでフォローしつつ、一旦は押し入れから引っ張り出してでも長男に弾かせてみてはどうかと妻に提案する。
だって考えてみなさいよ。正直、そんなにピアノが長く続くかどうかは微妙じゃないか。一回弾いただけで満足しすぐに飽きるかもしれない。
そもそも急に言い出したってことは何かから影響を受けた可能性が高い。YouTubeか何かで誰かが弾いてるのを見たとかそんな感じでは?
誰しも何かを今すぐやってみたいと思うことある。私にもあった。せっかく内から湧き出る興味があるのに親がその障壁になってどうする。
ピアノを買わないといけないなら考慮するが、ただ押し入れから出すだけだ。大したことではない。
それに現実として、長男はまともに楽器や楽譜と向き合ったことがない。音符の基本的な読み方すら曖昧かもしれない。
どこまでの熱意でどこまで食い下がるかは長男次第であって、まずは弾かせてから考えてみたらいいのでは?
すぐにやめるならやめるでよし。
すぐにやめずに妻の危惧通りに毎日毎日ピアノを触っているとすれば、それはそれですごくないか。部活の自主練も勉強の自習も積極的にやらない長男だぞ。
その長男が一人で、しかも自らの興味・関心から何かに毎日没頭できたならばそれはそれは素晴らしいことなのである。
ということで妻を何とか説得して、ピアノを引っ張り出すことに決まったわけだが。
協力するとんぼ
長男に話を聞けば、ドラえもんか何かの主題歌である『タイムパラドックス』という曲が弾きたいらしい。でも楽譜も何もないとか。
自分でパソコンから無料の楽譜を探してきてたんで、印刷してあげようと見せてもらったら……まぁむずい。こんなん素人が弾くのに何ヶ月かかるんだ。
さらに長男にどれくらい知識があるのか聞いてみると、ヘ音記号の楽譜も初めてみるようだ。シャープやナチュラルの知識も曖昧で。
そりゃそうかと思いながらも、明日の朝までに楽譜は印刷しておくよと約束して……
ただなぁ、長男の超えたいだろうハードルが高すぎて考えるよね。
自分の好きな曲を弾きたいだけのエンジョイ勢なわけだから、わざわざバイエル的な基礎から学ばせるのが違うのはわかる。そこに興味はないだろうし。
でも好きな曲に最初から挑戦すると言っても、あまりに難しかったら楽しさを感じる前にやめてしまう。
仕方がない、と有料ではあるが初心者用にアレンジされた簡単な楽譜を買ってあげることにした。(著作権があるのでモザイクかけてる)
楽譜440円。相場がよくわからないが安いような高いような。スマホやタブレットからなら楽譜見放題のサブスクもあるらしい。時代が進んでいる。
確かに楽譜は画面で見れりゃ十分ではあるが、なんか違和感があるな。電子書籍を初めて知ったような感覚。
というわけで今朝楽譜を渡して、押し入れから電子ピアノを引っ張り出して、簡単に楽譜の読み方を教えてから私は娘とドライブに旅立った。
あとは自分でやってくれ。
続かなくてもいい
とりあえずピアノには妻も納得してくれたので、今朝の長男は誰にも邪魔されずに1時間ほどピアノの練習ができたようだ。色々遊びつつも1時間ピアノと向き合っていたそう。
その後ばぁばにも直接相談したら、ばぁば宅のピアノも別に使っていいと。
嫌がっているのは、長男がピアノを触るタイミングがおかしいからっぽい。ずっとテレビ見てたくせに家に帰る20時になって急に弾き出すとか、そういうやつ。
長男を邪魔する人間が誰もいない時間はあるのに、その時間を長男はテレビに費やしてしまうからね。
テレビの時間は時間で必要っぽいのだが。
また長男はテレビやゲームといった受動的なメディアがないと一人で過ごすことが難しい。遊びにも暇つぶしにも他者を必要としている。
外交的な人間ってことなのかなと最近気づく。私にとって一人の時間がどうしても必要なように、長男には他者と一緒に過ごす時間がどうしても必要なのかも。
そんな長男が一人で能動的に何かに没頭できるなら、それは長男が心から喜べる取り組みの一つになる可能性を秘めている。
……などと書きつつ、ピアノがズドンとハマるとは思っていない。
聞けば塾の友人が幼少期からピアノ教室に通ってて、その子のピアノを聞いたか何かで影響を受けたようだ。それこそアニソンでも弾いたのだろう。
聴くと弾くのとでは全然違うから、初めてピアノと向き合った長男がどう感じたのかは私にはわからない。
まあ別に続かなくてもいいわけだよ。やりたいと思って実際にやってみてどう感じたか、続けたいかやめたいか、好きか合わないか。
この経験が大事さね。
そんな感じで、本人がやりたいと思ったことはできる限り経験させてあげたいと思うとんぼであった。おしまい。
ここまで読んでいただき感謝。
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