ステップファザーにできること

重度知的+発達障害の娘と、二人のやんちゃ息子の父によるステップファミリーの話

他者に介入する長男(小5)の言動にイラッとして『おもひでぽろぽろ』の話

本日は朝から子供たちの対応に追われたとんぼである、ごきげんよう。

 

妻と長男が早朝から部活遠征に出かけたために、残った家族は自宅に取り残された。

 

娘もお漏らしして次男坊もゆるいうんちして軽いパニックではあったが……まあやってみれば大したことはなく、長々とブログで書くほどでもない。

 

というわけで、長男にむかついた話と絡めて映画の話をする。

 

◆家族の紹介

なぜ怒りが芽生えたのか

今週、ある片づけ作業がありまして。土曜日までに終わらせないとまずかった。

 

なんせ土曜日当日にやるのは相当厳しいから、何としてでもその前日までに終わらせるしかない。

 

そして土曜日まで残り三日となった朝。

 

起きてきた妻が第一声で言ってきた。

 

「今日片付けやってほしい、早い方がいいよ」

 

……いやぁ、どうだろうと渋る。

 

寝起きの体が重くて、とてもじゃないがこの日は片付ける気分になれなかった。かと言って翌日は予定が詰まっている。

 

うーん、でもとにかくこれはやらないといけないやつだから、どうしようかねと言いながらお茶を濁していた。

 

その流れでね、冗談で言ってみたんだよ。

 

「土曜日にやろうかな」

 

冗談だよ。私だって子供たちもいて多忙な土曜日に片付ける余裕がないことはわかっている。やるにしても地獄を見るだろう。

 

ツッコミ待ちの冗談で、妻はいいリアクションをしてくれた。

 

「いやいやだめだよ!土曜日は無理だよ!」

 

と。それにあっはっはと返して夫婦としてのウィットの効いた会話は幕を閉じるはずだった……が。

 

長男が横から入ってきた。

 

「じゃあ土曜日にやったらいいよ(笑)」

 

……

 

ニュアンス的にはやれるもんならやってみろ的な雰囲気の言い方だ。

 

この発言にピキッときまして。

 

ただほら、朝だし。私も疲れている自覚があったから、この程度の発言でイライラするのは疲労が原因かもしれない。

 

一時の感情で波風立てるのは得策ではないとして、

 

「そうだよね、別に土曜日にやっても大丈夫だと思うんだけど……」

 

とごまかすことで受け流した。よくやった。短絡的に怒りを表明してもいいことがない。一旦持ち帰るのが私に適したコミュニケーション方法だ。

 

ということで夜まで放っておいたんだけど、寝る前に改めて考えてみたらやっぱりムカつくわけだ。

 

持ち帰ってもムカつく。今や気分的には悪くない状態なのにムカつく。

 

ならばこの発言には何かしら許し難い要素が含まれていると判断し分析してみたところ、判明した。

 

長男の発言が明らかに私への介入だったからだ。

 

そもそもこの片付けは私しかやらない仕事だ。長男はもちろん妻もやらないし、土曜日まで放置していても結局やるのは私だ。もしやらなくて責められるのも私である。

 

つまりすべての責任が私にある私の仕事だったわけだが、それを無関係のやつがヘラヘラしながら、

 

「土曜日にやったらいいよ(笑)」

 

などと戯言をぬかしてきたからむかついたんだろう。家の清潔さに強くこだわる妻ならまだしも(それはそれでムカつくと思うが)、長男にはまるで関係がない。

 

要は、

 

お前は一切関係ないだろうが。

 

それが怒りの根源か。

 

だから対処法としては、無視でよかったんだよね。長男に何の影響もないし、口出される筋合いもないし、相手にする必要がない。

 

まあ無視は教育的にあれだから「あぁ」くらいで。外野がなんか言っとるわくらいの受け止め方がベターだったかな。

 

こういう介入されるのって多分誰もが嫌いだと思う。私もやらないように意識してるし。ただ不意に介入されると訳もわからずムカついてしまうな。

 

判明してよかった。

おもひでぽろぽろ

ここまで書いてもう育児ブログとしては十分な内容なのだが、一つだけ書かせてほしい。ジブリ映画『おもひでぽろぽろ』をご存じだろうか。

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簡単にあらすじを書くと、東京に住む女性が休暇中に親戚の田舎に訪れる。

 

自分の過去を振り返りながら自然とふれあい、人と出会い、これからどう生きていくか?を考えるノスタルジーな話。

 

子供の頃に何となく好きな映画だったのだが、今見たら……泣きはした。親の視点でも見られるし、子供の感情もよくわかるし、色々と学ぶところがある。

 

ただ何というか……薄気味悪さというか、気持ち悪さのある映画なのだ。

 

特に田舎のじいちゃんばあちゃんの表情とか。30年前の映画だからこれが当時のポジティブな演出なのかな?と前向きに受け取ってはみるんだけど……

 

最後まで見たらどうも違う。多分あえて気持ち悪くしてるんだと思う。

 

田舎の良さげな部分を片手で表現しつつ、もう片方の手で田舎の気持ち悪さを表現してるように見えた。

 

昔の映画なんで、今さらネタバレも何もないと判断しがっつり最後のシーンを描くぞ。

 

この東京からきてる主人公の女性、現地で農家をやってる男性といい感じになるのだ。

 

ストーリーを追っていくといい青年には見える。人懐っこいし理念もあるし、生き方として軸があってかっこいいと言えなくもない。

 

下心は見え見えだが男はみんなそうだろう。

 

でもほら、女性は東京生まれ東京育ちだから。田舎は大好きだし、毎日畑や田んぼの手伝いして幸せそうに過ごせたとしても……所詮は休暇だ。

 

一生ここで過ごしていく覚悟はない訳だ。男性に好意を持ったとしてもそう簡単な話でもない。正直、年に1回休暇に顔を出す関係性で十分に見える。

 

それがだよ、明日東京に帰るという前の晩。

 

親戚のおばあちゃんが真剣な表情で迫るのだ。

 

「あの子(男性)の嫁になってくれねえか」

 

唐突だ。しかも明らかにこのばあちゃんの独断で、あの男性の意思も確認してないどころか許可も取っていない。

 

そしたら親戚のおばちゃんもいいわねいいわねと言い出して、ぜひ来てくれたら嬉しいと。

 

おっちゃんだけはやめとけと止めるんだけど、おばあちゃんもおばちゃんも止まらない。

 

で、どうしていいかわからなくなった女性は走って逃げて……なんやかんやあって、結局は男性と交際するような幸せそうな流れで終わった。

 

……

 

ばあちゃんは最後まで反省してなくて「悪いことしたとは思ってねえ」と言ってた。

 

これ見て、すごく気持ち悪くなってしまって。

 

あの男性と結ばれるのはもしかしたら幸せなことなのかもしれないが、あのばあちゃんがいるところで生きていくのは何かいやだなぁって。

 

これも紐解いていけば、人生への介入という言葉に行き着くと思う。

 

女性には女性の人生がある。どこに住むかも誰と結婚するかも本人が責任を持って決めるべき案件だ。責任をとるのは自分だから。

 

女性はもしかしたら田舎に住む覚悟なんてないかもしれない。実際、田舎に住む覚悟ができていないことを自己嫌悪してたりもした。

 

でもそれ自己嫌悪する必要ある?どうやって生きていくかは自分で決めるのだ。他人がどうこういう問題ではない。

 

それを親戚か何か知らんが、他者の人生に土足で踏み込むこの感じ。

 

吐き気がするわと思って。

 

……言葉が強い?いやでもこういうのが一番嫌いかもしれない。

 

うちの次男坊の命名時に、妻の知り合いの占い師が漢字にケチつけてきた時も似たような感覚だったろうか。

 

この映画については別で書きたいかも。とても気味の悪い映画だった。子供の頃は好きだったはずなんだけどなぁ。果物の王様はバナナとか。

介入と人付き合いと

などと介入嫌いを書いてきたけど、別に他者の意見を聞かないわけではない。

 

客観的な意見は重要だから、しっかりと聞いた上でそれからどうするかは自分で決める。自分の人生を他人に決められる意味がわからないだけだ。

 

他人の介入を許して失敗したとしても、その人は責任とってくれない。すべての責任は自分にあるというのに。

 

中島みゆきさんが作詞した宙船の歌詞に、

お前が消えて喜ぶものにお前のオールをまかせるな、

とあるが、たとえ善意であったとしても他人にオールを任せてはいけない。たとえ家族であっても。

 

まあ……その介入を受け入れないといけないのでは?という葛藤で気分が悪くなるんだろう。おもひでぽろぽろの女性が逃げ出したのもそうじゃないか。

 

何食わぬ顔でスルーできたらいいのだが。

 

些細なことなら別に何とも思わない……いや?長男にムカついたのも些細なことだったから、よっぽど介入嫌いなのかもしれん。

 

とりあえず自分が介入嫌いであること、また自分の軸がぶれてるから介入に嫌悪感を抱くことが判明したのでよしとする。

 

介入されていることを自覚した上でそれに自らの意思で従うなら、それはそれでアリだと思っている。自分が決めたならそれでいい。

 

納得できないまま押し切られる形で他人に人生を決められるのだけは死んでも嫌だと思った。

 

ちなみに、長男にはその後この件については何も言わないことにしました。おしまい。

 

ここまで読んでいただき感謝。

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