変わらず調子が良いとんぼである、ごきげんよう。
あぁ、疲れにくい体ってこういうことなのかと、血糖値コントロールを始めて一週間で強く実感してる。
朝から晩まで同じ調子が続くことに凄く安心できる。今までは急にガクンときてたから、体も重くて辛いしやりたいことができなくて自己嫌悪もあったりで。
というわけで、最近研究してるにわか仕込みの血糖値の話をする。意外と奥が深かった。
この情報が役に立つ人はいるはずなんで、いつもより真面目に書くけど所詮は素人。
100%は信用しないように、そして詳しく知りたい方は医者の書いた書籍や直接お医者さんを頼ってくれ。
糖尿病と血糖値スパイク
有名な糖尿病がどのような病気かご存知だろうか。
食事を摂ると血液中の糖分(血糖)が増加する。血糖値が上昇しすぎると体にさまざまなダメージを与えるために、膵臓からインスリンが分泌されて血糖値を下げる。
通常であればインスリンのおかげで血糖値もそう上がらないし、上昇した血糖値もゆるやかに下降していきまた通常の血糖値に戻る。
それが糖尿病では、インスリンの分泌量が減ったり効きが悪くなっていく。
つまり血糖値が上がりっぱなしの状態が続き、その状態は体全体、特に血管に多大な負担をかける。
最悪、視力の低下からの失明、末端神経の感覚が鈍くなって四肢切断、腎臓が弱って透析……といった結末が待ち受けている怖い病気である。
食事療法・運動療法や経口薬、インスリン注射によって血糖値をコントロールする治療が主になるが、治ることはないと言われている。
これが一般的な糖尿病で、遺伝起因と食生活起因の二種類がある。
一方で血糖値スパイクは隠れ糖尿病とも言われていて、似てる部分は多いがちょっと違う。
血糖値スパイクが起きる人のケースでは、食後に血糖値が跳ね上がる。1.5~2倍以上とか、とにかく血糖値がドカンと上がる。
それに合わせてインスリンが過剰に分泌、跳ね上がった血糖値をものすごい勢いで押し下げる。
下げて下げて下げすぎた結果、通常の血糖値よりもさらに下がって低血糖になる。
低血糖も重度になると最悪死亡するため、体はこれまたものすごい勢いで血糖値を上げるホルモンを分泌する。アドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾールなど。
そのおかげで乱高下した血糖値はなんとか平常値に戻る。中には食後血糖値の上昇は見られず、そのまま低血糖になる人もいるようだ。
というのが血糖値スパイク。主な症状としては低血糖症のものが参考になるかな。
意識の混濁、疲労感、集中力の低下、眠気など。もちろん血糖値乱高下は血管にもダメージを与えるし、血糖値スパイクがある人は数年後に糖尿病になってる可能性もあるらしい。
あと過剰に分泌されるアドレナリン等の影響で、攻撃性やイライラも増して怒りっぽくなる。ノルアドレナリンで不安や恐怖が増幅されパニックに繋がったり。
ちなみに健康診断で糖尿病判定に使われるHbA1cは、過去1~2ヶ月の血糖値の平均が反映されると考えられている。
そのため常に血糖値の高い糖尿病の人はこの値も高くなる。逆に血糖値スパイクの人は、通常時の血糖値に異常はないためにHbA1cでは異常がわからない。
他、血糖値スパイクは通常の糖尿病検査である空腹時血糖値検査でも見つからないし、ブドウ糖を飲んで二時間後の血糖を測る検査でも見つからない。
だからこそ隠れ糖尿病と言われているとは思うのだが、私見としてこれは糖尿病ではない気がする。
なぜなら糖尿病のキーとなるインスリンはしっかり出てるわけで、効きすぎるくらいには効いているわけだから。
どちらかと言えば、血糖コントロール障害だったり、むしろ低血糖症という認識の方が適してる気がする。
血糖値スパイクと精神疾患
さて、ここからはこちらの書籍の話。
血糖値スパイクによって心の不調が引き起こされると主張する本である。
血糖値スパイクは過剰なインスリンによって血糖値を急激に下げて低血糖状態になり、さらにその血糖値を底上げするためにさまざまなホルモンが分泌される。
これによって自律神経が大きく乱れ、イライラや不安感、集中力の低下、手の震え、眠気、頭痛などのトラブルを引き起こすと。
……この症状がどれもうつ病の診断項目と被っている、というのがこの本で言いたいことのメインテーマとも言える。
つまり本当は血糖値スパイクによって発生した様々な不調が、原因不明の精神疾患として診断されている可能性もあると。
自分でもよくわからない不調があって、内科に行ってももちろん糖尿病の診断は受けない。一般的な糖尿病検査では見つからないから。
でも本人は不調だし先生もよくわからないから心療内科を勧められて、そこでうつ病と診断される。そんなケースも少なからずあるとのこと。
というか私もそのルートか。
書籍では、うつやパニック障害、慢性疲労症候群、慢性的なイライラや不安に悩まされている人たちを詳しく調べたら血糖値スパイクが発生していたことなどが書かれている。
もちろん血糖値スパイクだけが根本原因ではないかもしれないが、血糖値スパイクがより症状を悪化させ精神状態を悪くすることは間違いない。
なんせ血糖ジェットコースターから低血糖の覚醒ホルモンドバドバ状態なんで、脳はぐちゃぐちゃになるだろうさ。
統合失調症と診断された女性
これに関連して、YouTubeで面白い講義をしてる先生がいた。この動画はとても面白い。
この動画の中で、一人の10代女性の話が出てくる。
何かしらの体調不良で下痢が続いてた時、何も喉を通らず甘い飲み物しか飲めなかったらしい。だから周りの人たちも甘い飲みものをすすめてたんだって。
まあよくある、熱出て食欲がない子供にポカリを飲ませるような話だと思う。
ただこの女性の場合は3ヶ月もの間、食欲は戻らずに甘い飲み物だけをひたすら飲み続けていたそうな。
するとどうなったか。
後に幻覚が見えるようになり、幻聴が聞こえるようになり、怖くて外にも出られなくなり……心配した親と共に病院を受診すると、統合失調症と診断される。
でまぁ後にこれまでの食生活の聞き取りをした結果、血糖値スパイクによる症状だと判明したというお話。
おそらくこの世界には、血糖値スパイクをこじらせた結果心療内科に行って無関係の薬を飲んでいる人もいるんじゃなかろうか。
もちろん血糖値スパイクだけが原因じゃないかもしれないと何度も書くけれども……
実際、糖尿を疑って内科に行った私も「自律神経失調症じゃないか」と医者から遠回しに心療内科を勧められた経験があるわけで。
そして心療内科で血糖値スパイクの厳密な検査をするかと言われれば……微妙でしょう?
心療内科で食事療法をやってるならもしかしたら運良く治るケースもあるんだろうが、とても怖い話だった。
血糖値スパイクになりやすい食事と対策法
一応情報として、血糖値スパイクになりやすい食生活とその対策法も書いていく。ググった方が早いけど、一応。
血糖値スパイクの原因としてわかりやすいのが、糖質の過剰摂取。
米類・麺類・パン類といった主食系をたらふく食べてたり、和菓子や洋菓子、ドーナツにケーキといった砂糖と小麦粉使ったものとか。
一番血糖値を跳ね上がるのが甘い飲み物。糖質が入っていれば何もかも同じで、コーラやジュース、甘いコーヒーに果糖の入った野菜ジュースもやばい。
甘い飲み物は消化が早くてとてつもない勢いで血糖値をあげるから、甘ったるいケーキよりも微糖の飲み物の方が血糖値を上げる可能性まである。
糖質も適正量なら問題ないけれど、過剰摂取を続けると血糖値スパイクになるだろう。もしくは糖尿病か。
血糖値スパイクの対処法としては、糖尿病対策とほとんど同じである。要は血糖値をあげなければいいわけだ。
取り入れやすそうな対策を箇条書きにする。
・糖質を適正量に(白米で言えば毎食150g程度)
・甘い飲み物厳禁、もしくは人工甘味料をうまく使う
・野菜か肉を先に食べて、炭水化物は最後
・食前にお酢を飲む、もしくは野菜にかける
・食事後15分後に軽い運動する
・1日3食にすると血糖値が安定しやすい
・低GIでも糖質は糖質として最後に食べる
これだけやればよほど重度でない限りまず血糖値が跳ね上がることはない。だから当然血糖値スパイクも起こらない。
私も一週間やってみてとても調子がいいのでおすすめである。
以上、血糖値が乱高下してそうな気配がする方はぜひやってみてくれ。
卵が先か鶏が先か
今回は血糖値スパイクがうつ病に似た症状を引き起こす話をしたが、実際に過去、私も自分をうつ病だと認識した(自己診断)
いや、この血糖値スパイクも自己診断なんだけども。
ただあれは血糖値スパイクによるものだったのか、それとも本当の抑うつ状態だったのか、今となってはよくわからない。
でも多分、両方あったんだと思う。
うつになりやすいストレスフルな環境にいたからこそ爆食いして、そこから血糖値スパイクを起こしてさらに症状が悪化。
何もかも全部ひっくるめての抑うつ状態だったという結論かな。
あの状態から地べたを這いつくばってでも改善を続けての今なんで、我ながらすごいなと思ってはいる。ようやったわ。
そしてもしかしたらこれを読んでる人の中に、同じ状況の人がいるかもしれない。
謎の不調を抱えてて、炭水化物食べまくってるなーとか、甘い飲み物毎日飲んでるなーとか、食事の順番は気にしたことないし運動もしないなーといった人は、糖尿病対策で不調が治る……かも。
今すぐできて、二日三日で効果が現れるんで超絶おすすめ。今は体に問題なくとも、健康寿命を伸ばすためには必要な措置だと思われる。
よし、花を買いにいってくる。花壇に植えるぞ。
ここまで読んでいただき感謝。
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