ステップファザーにできること

重度知的+発達障害の娘と、二人のやんちゃ息子の父によるステップファミリーの話

娘(特支/中2)と明らかに無謀な登山コースを制覇した話

今朝も娘(特別支援学校/中2)が4時に起きてきて、そこからほとんど眠れてないとんぼである、ごきげんよう。

 

もはやこれが日常で、書くまでもない感覚になりつつある。

 

さて、今日は谷と山を制覇してきたぞ。

 

◆家族の紹介

娘と山を登る

早朝に起きた娘と寝たり起きたりを繰り返しながら気づいたら朝7時。家族もまだ寝てたんで、ドライブがてら二人で買い物に行くことにした。

 

その途中に寄った山の公園にて、せっかくなんで山谷を降りてみる。

 

コースとしては、ひたすら階段降りたら次はひたすら階段を登るような、私一人なら30分かからないもの。

 

それが娘がいると15分になる。娘は絶対に休憩しないマンだから、とんでもないスピードで終えてしまう。とにかく早すぎて私がきつい。もっと自然と触れ合いたい。

 

それでも朝8時から汗かいてスッキリしつつ、今日は夕方まで娘と二人きりのスケジュール。昼ごろから時間を持て余し始める。

 

うーん、暇だ。行く場所もない。やることもない。どうしたものかと考えた結果、新たな自然に触れ合える場所を開拓することに決めた。

 

すでに選択肢はいくつもあるとはいえ、周りは自然に溢れている。まだ見たことのない山や川があるはずだ。

 

その中でも娘と一緒にいけそうなところをネットで探して、ある登山道に目を付ける。

 

標高は2~300m程度。レビューを見ると30分程度で制覇できて簡単だったとの声あり。普段着でも大丈夫そうとまで書いてあった。

 

こりゃおあつらえ向きだわ、今すぐ行くしかない。

 

ということで昼食後に娘と二人で向かったわけです。

地獄を見る

結論から言うと、もう帰れないんじゃないか?と絶望するほどの地獄を見た。

 

この山の何がどう簡単なのか……いや、確かに私一人ならおそらく大した問題はなかった。娘がいたから想定をはるかに超えて厳しい戦いになってしまった。

 

まず道がとにかく狭くて滑る。私も滑るくらいだから娘がすべりまくり。すべってすべってすべって危ないったらない。

 

しかも山だから大丈夫っしょ!と甘く見て保護帽すら被せずにきてしまった。我ながらありえないリスク管理だ。

 

山に入って5分。私の第六感が告げる。

 

もうこれ以上進んではいけない。今すぐ引き返すべきだ。

 

これは無理だ。絶対に無理、今すぐ帰らないととんでもないことになる。

 

よし、帰ろう!戻ろう!と娘に声をかけたら、拒否されてずんずん前に進み出してしまう。

 

そうだ。娘は登山コースをとにかく猪突猛進で進む女なのである。すべって何度か手をつこうが構わず突き進む。

 

進んで進んで進むから、もう止められない。覚悟を決めて行くしかない。

 

まあ、標高も大したことないからすぐ山頂に辿り着くだろうとも思ってたんだ。これより高い山にも登ったことあるから大したことないだろうと。

 

うん。この考えも甘々だよ。この登山コースめちゃくちゃきつい。

 

朝に歩いた山谷とは比べ物にならん。何倍も長くてきつい。持ってきた水筒ではまったく水分が足りない。

 

また少し地面が湿っており、登り階段はいいが下り階段がとにかくすべる。いや、私はほとんど滑らないよ。慎重に降りてるからね。

 

問題は娘の階段の降り方である。異常なのだ。死にたがってるとしか思えないような降り方をする。幅も小さくすべる階段を大股で、下も見ずにズカズカ進む。

 

一応私が娘の前を歩いてスピード+歩幅をセーブしてるんだけど、たたらを踏んだ娘が後ろから突っ込んできたり。死にかねん。

 

傾いた地面では平衡感覚を失うのか、直立すらできなくなる時もあって何が何だかわからない。

 

……とにかく必死で娘と手を繋ぎなら何とか前に進み続け、無事に山頂に到着した。

 

写真はない。なぜなら娘がすぐに引き返したから、景色を見る暇すらなかった。

パーソナルジムてきな

行きは登りが多くてきつかったが、帰りは降り階段が多いもんだからすごかった。

 

ずっと娘と手を繋いで、ある時は脇の下に腕をいれて、ある時は抱っこして、とにかく娘が滑って転ばないように細心の注意を払って降りる。

 

階段降りる時の歩幅がおかしいから、どうにかしようと大声で応援してた。

 

「もっと小さく歩いて!」

「小さく小さく!」

「すごいすごい!できてるよ!小さいよ!」

「おお!!いいね!ナイス判断!」

「すごい!小さく歩けるね!」

「ここすべるよ!!ここすべるよ!!ここすべるよ!!!!!!」

 

……みたいなことを、階段を一段ずつ降りるたびにそこそこの大声で言ってた。他の登山客がいなくてよかったよ。

 

ジムのトレーナーみたいだなと思うくらいには必死で指示+応援して、娘も段々と学習して大きな怪我なく帰ることができた。奇跡である。

 

あ、でも一回だけ。なんてことない普通の細道。横に並んで歩けるようなスペースもないんで手も繋がずに前を歩いてたら、後ろでこける音がして。

 

大丈夫かと思って振り向いたら、転んだ娘が細い道に全身はさまって動けなくなってた。

 

心配とか不安とかより、もう笑うしかないよな。

無事帰還

というわけで、無事に登山に成功して帰ってきたのが夕方。そこからは次男坊+妻も合流して公園行ったり、夜は長男の勉強に付き合ったりして。

 

怒涛の日曜日が終わったので今これ書いてる。疲れているのにこんなに頑張れているのはきっと、大自然と触れ合ったおかげでしょう。

 

とはいえ、明らかに間違ったか。山谷はよかったけれど、あの登山は無謀だ。運が悪けりゃ娘が骨折してた可能性もある。

 

無謀どころか娘の命にかかわりかねない愚行だった。悪いことをした。

 

しかし入ってみるまでわからなかったし、入ってしまったらもう引き返せる状態じゃなかった……ということは、入った時点で負け戦が確定していたということか。

 

単純に、娘抜きでロケハンしてから行くべきだった。新規開拓するなら娘抜きでいけという、至極当然の結論になる。

 

今度からそうします。すまんかった。

 

とりあえず幸い怪我もなかったし、娘もめちゃくちゃ運動して自然と触れ合ったし今晩はぐっすり眠ってくれることでしょう。

 

明日からまた月曜日頑張ろう。

 

ここまで読んでいただき感謝。

↓のウサギをポチすると、さらにとんぼが喜びます。

にほんブログ村 子育てブログ 障がい児育児へ