私はフリーのライターをしている、とどこかで書いた気がするがそんな大したものではない。
どこぞのクラウドソーシングのサイトから貰ってきたライティングの仕事を受注して、暇な時にぽちぽち書いているだけである。
だが自宅でこういった仕事をしていると思うのだ。
外で働いていた時にはなかったのだが、
体が動かないのだ。
寝ても寝ても眠いし、朝も起きれないし手に力も入らない。
ちょっと過食したら気絶レベルの眠気が襲ってきて、昼も眠り夜も眠り。
とにかく眠くて体が動かない日々が続く。
目も異常である。
日中外に出たら、涙が溢れ出てきて5分くらい目が開かないのだ。
さらに3月から6月の三ヶ月で10キロも痩せた。
もともとガリガリだったのに、さらにガリガリになったのだ。
眠気に目の異常に体重が痩せる!?これ糖尿病じゃないか!?
私は疑った。こんなに力が入らない、こんなに眠い。食後はさらに眠い。こんなに痩せていく。目はしょぼしょぼだ。
絶対におかしい、こんな不調はありえない!
私は糖尿病なんだ!!!
確信を強めていった私に、妻も義母も実母も皆私を心配していた。
透析になったら迷惑かけるから私はいなくなった方がいいとか言ってたら妻と大げんかをした。それくらい大真面目だった。
そんな私は満を持して内科へと出向き、血液検査を行ったのである。
その結果は、
全くもって問題ないそうだ。
先生が血液検査の結果の、血糖値やHbA1cのそばに直筆で書いてくれた。
全くもって問題ないと。
写真をお見せできないのが残念だ。あの紙はどこに行ったのやら。
とにかく先生は言う。
「健康体ですよ」
じゃ、じゃあ10キロ減ったのは!?
「ダイエット頑張ったんですね」
じゃ、じゃあこんなに目がしょぼしょぼするのは!?
「パソコン触りすぎないで外出た方がいいですよ」
いやいや、毎日30分公園をウォーキングしてますけど!?
「健康でいいですね」
でも、昼も眠くて眠くて仕方ないんです!
「夜はちゃんと眠った方がいいですよ」
寝てます!20時半には寝てます!毎日!
「健康でいいですね」
いやいやいや、こんなに力が入らなくて眠いのに!?
「誰だって体調不良の日がありますよ」
いや、だって先生、ねえ、何か問題あるんじゃないんですか!?
「内科的にはありません。自律神経失調症かもしれませんね」
え!?この私がストレスか何かでやられているってことですか!?
そんな感じのやりとりを半笑いでする私は、先生から見たら確かに健康体に見えたことだろう。
結局、うちではやることないから帰っていいと言われて私は帰宅した。
確かに、昨年末に健康診断した時より遥かに血糖関連の数値がよくなっていた。
体重が減ったのも、結局私ががっつり健康のために食事制限を始めたのが効いただけだったのだ。
ならこんなに体が動かないのはなぜか!?
その答えはきっと、自宅にいるからなのだろう。
つい最近、ライティングの仕事を受けているところから新たなオファーがあった。
オファーといっても、書く方じゃなくてチェックする方の仕事をしないかという話だった。
今までは締め切り当日になって、やばい!1文字も書いてねー!と適当な感じだった私もチェックする立場になれば責任が生まれる。
ライターから納品された記事をチェックしなければどんどん溜まっていくし、チェックする仲間たちとの連携も必要だ。まさか一人だけ遊んでるわけにはいかない。
そして、そんな状況になって気付くことがある。
きっと私は、職場のような強制力がない空間で生活し続けることで力を失ってしまったんじゃないか?
外で働けばそれなりに人間関係もあり、周りの目もあり、給料分働かなきゃいけないという外圧がかかるが自宅ではそれが一切ない。
家事も仕事も、最低限のラインさえ守ればだらだらやったって構わないのだ。
それがどんどんどんどん重なって、私の力はみるみる衰えてしまっていたのだろう。
ただそれに気づかなかっただけなのだ。
私は体調不良でもなんでもなく、ただのやる気のないノロマ野郎だったのだ。
だがそれもここまで。
ネット上とは言え、定期的に人と触れ合う仕事になれば責任感も生まれて私の力も戻ってくるのではないか。
そう期待している。
あとはストレス対策も一応やろう!瞑想じゃー。
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