ステップファザーにできること

重度知的+発達障害の娘と、二人のやんちゃ息子の父によるステップファミリーの話

長男(小5)の発達相談に行ってきた話

3連休とんぼである、ごきげんよう。

 

本日は次男坊とがっつり遊んで、日曜日は娘と、月曜日は長男と釣りに行く約束がある。他、色々とやることが溜まっている。

 

そんな中で、年明けになるかと思われた長男の発達相談が急遽決まったので行ってきた。悪くはなかったが想定とは違ったかな。

 

◆家族の紹介

長男(小5)の発達相談

先日、長男がクラスメイトへの怒りが強くて怒りがぐるぐる回っている話を書いた。

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相当ストレスにやられているように感じたために、本人承諾のもとで専門家に話を聞いてみることに。

 

市役所にどうしたらいいかと話すと、この近辺で唯一の療育もやってる病院を紹介されて、そちらでも状況やら親が気になる部分をお話しして。

 

窓口の相手も発達の気になる部分について聞いてたもんだから、私的にはまずは発達検査をするもんだと思っていたのだが。

 

実際はそういう流れではないらしい。

医者と会って

初めての受診ということで、妻と長男と三人で病院にいきまして、看護師からの軽い聞き取りのあとに医者からの問診あり。三人一緒で。

 

冗談好きなおじいちゃん先生で、長男が担当医の質問に淡々と答えていく。

 

好きな教科、嫌いな教科、学校はどうか、ムカつく相手は何がムカつくのか、学校行きたくないとか感じるか、きょうだいは好きか。

 

雑談を兼ねての現状や思考分析、また長男の反応を見てどういう心理状態かを観察していたように思う。

 

長男も緊張してるのか口数は少ないものの、自分の考えをしっかりと述べていた。私と妻は邪魔せずにほとんど黙って聞いていた。

 

大体の話を聞き終わると長男は解放されて漫画を読みに行き、残った我々夫婦に担当医が見解を述べていく。

 

言われたこととしては、以下の通り。

 

長男は外では頑張ってイライラしても我慢してるし、聞く限り勉強面でも優秀のように見える。クラスでも上位層ではないか。

 

さらに様々な質問に自分で考えて受け答えもできるし、感情の言語化もできている。

 

ただ「きょうだいは好き?」「お父さんお母さんのどっちが好き?」といった質問に、一瞬の間があって「みんな好き」との返答が気になった。

 

おそらくは本当は言いたいことがあるが飲み込んで我慢しているのではないか?

 

またイライラの原因であるこだわりの強さは不安と比例する。もしかしたら弟が生まれて我慢してることが多いかもしれない。

 

いつも頑張って我慢している分、他でストレスケアをしないといけない。様々な対策(コーピング)をとることでこだわりが軽減する可能性がある。

 

長男の話を否定せず、怒らず、間違っていると言わずに聞いていけば、今は許せないラインもいずれは「まぁいいか」と思えるようになる。

 

またストレス対策として両親との時間を作ってみるのがいい。他のきょうだいを抜きにして長男とだけ過ごすような時間(ゴールデンタイム)を作りなさい。

 

他、何かに集中するのもすごく良い。ゲームでも何でもいいけれど、人と一緒に何かをするのが一番癒やされるからそれも取り入れるように。

 

お父さんと外で一緒に外で何かをやるのも最高だから、釣りとかやってみたほうがいい。

 

あとはこの子は頑張っているから、お母さんはあまりごちゃごちゃ言わないほうがいい。長男の中にあるハードルは高いみたいだから、言わなくてもやる。

 

お母さんに対して怒鳴ったり怒ったりするのは愛情の裏返しである。しっかりとした愛着が育っているからこそこんなに怒鳴る。

 

だから自分の子育ては成功してるんだと思っていい。そしてもう少し好きにさせてやったほうがいい。

 

そうすることで不安も減って、こだわりも軽減されていくんじゃないか。

 

……以上、長男が部屋を出た後にがーっとこういうことを言われた。

夫婦の見解を伝えて

色々と話された後にお母さんから何か気になることありますか?と振られた妻が、長男は予定変更も苦手で最近もちょっとしたことで怒鳴られた話をした。

 

そうすると担当医は……まあオブラートに包みつつも、お母さんの対応を改善する必要があると言ってた。

 

多分色んな親を見てるから大体わかるんだろうね、妻のハードルが高く厳しいことが。

 

予定変更もこだわりも、不安と比例する。お母さんの対応がもう少し緩くなればストレスも減ってこういうのも改善していくと思いますよと。

 

それに怒鳴られても決して真正面から受け止めないで。イライラが高まると退行するケースがあって、それが怒鳴りつけるという行動になっているのだと。

 

小さい弟が怒ってもお母さんは怒らないでしょ?長男にも同じように対応してくださいね、と。

 

妻はぐうの音も出ないようだった。

 

続いてお父さんはないですかと言われて少し考える。

 

この流れでは何を言ってもストレスと片付けられそうだったから、ストレスとは関係なさそうな気になる点をあげてみた。

 

長男は集中すると周りが見えなくなることがあり、本人も音が消える時があると言っていた。

 

ある時はボール遊びに集中しすぎて隣にいたばぁばの背中を蹴り飛ばし。

 

またある時はルールを守らず周りから非難されても、本人にルールを破った認識がなく怒鳴りちらした。

 

本当に周りが見えなくなってるようなのは気になっていると。

 

またこだわりが強いとは言っても、先生にも怒鳴り散らしたり、支援学級の子を殴ったこともある。

 

誰彼構わず怒りをぶつけるのは気になっている、と。

 

この私の疑問に点について、担当医は絡めて回答をくれた。

 

今までは狭い狭い視野で物を見てた長男。集中したらさらに視野が狭くなる状態だった。それが少しずつ視野を広げて外に目を向けていっているように見えると。

 

クラスメイトからなぜ自分に暴言を言ってくるのか具体的な理由はわからずとも、相手の感情に意識を向けることはできている。

 

長男は頭もいいから段々と理解度が深まっていくのではないかと。

 

あとは本人の話を聞いて「相手はこう感じてるかもしれないよ」といった相槌を打っていくのもいいですよ、そしてたまには一緒に遊んでください、釣り行ってください。

 

なんかそんな感じ。

 

全体の問診は一時間ほどで終わり。発達検査とかそういう話には一切ならなかった、どちらかといえば長男と、妻のカウンセリングみたいな感じ。

 

次回は半年後となりました。

 

ふーむ。

長男の血のつなった父親

今回の受診を受けて気づいたのは、長男の状態は過去に父親が辿った道なんじゃないかということ。

 

父親とは、妻が10年前に離婚した元旦那のこと。彼は情緒的に不安定な人だったらしい。

 

そして離婚する際、最後の最後で妻にこう言ってたそうな。

 

「オレは誰にも本音を話したことがない、ずっと周りに合わせて我慢してた」

 

……おそらく何も対策をしないままだと、長男も同じ道を辿る気がした。誰にも本音を言えず、理解もされず、外では我慢に我慢を重ねて家族に当たり続ける。

 

彼に言葉のDVがあったのも不倫をしたのも、今なら何となく理解できる気がする。会ったことないけどね。

少しは前進したか

電話相談の流れからすぐに発達検査になるものかと身構えてたら、まったくそのようなことはなかった。

 

子+親のカウンセリングと対応策によって現状を解決し、自然な成長を促していこうという流れ。

 

まあ別に検査をしたところで何かが変わるわけではない。むしろ親も子供自身もそういうレッテルを貼ることによるリスクがある。

 

発達怪しいからじゃあすぐ検査しましょうという短絡的なやり方ではなく、まずは親が(長男も)その子自身と向き合うように促すやり方というのか。嫌いではない。

 

それに本人の状況・思考・どういったストレスを抱え込んでいるのか?などなど、本人も含めて長男を理解するサポートさえ受けられるのならば全然OKだ。

 

妻としても、半年後にまた病院受診をするからには何かしらの変化を見せなければならないプレッシャーがあると言う。これは私の宿題だと、外圧をむしろ喜んでいた。

 

妻は子宮内膜症の治療も継続中なので、妻にとっては大きく変わる半年間になるかもしれない。そして変わってほしいと心から願っている。

 

また、長男が現在一番ムカついている存在がクラスに一人いる。先生から見えないところで「死ね」「黙れ」と文句を言ってくる子。

 

その子に対しての長男の怒り、ストレスに関しては学校の担任に報告することになった。本人も了承済み。

 

担任は今後目を光らせてくれるそうで、もしおかしな場面があればその子にも暴言を吐く理由を聞いてみてくれるそうな。

 

理由がわかればまた何か対応ができるかもしれない。

 

他、先生から聞けた話で、クラスでは中学受験をする子が長男を含め二人いるという。

 

それに影響されて、クラス内では予習ブームが起きてるんだって。塾に通ってる二人に負けないぞなめんな的な。ある種の嫉妬されるトップランナー的な存在だと。

 

長男はそういう周りの反応を「嫌がらせ」と捉えていたようだったが、先生から見たらまったく違うように見えていると。

 

妻がこれを長男に伝えたら嬉しそうだったと教えてくれた。先生と情報共有することで、今までなかったポジティブな視点が生まれたのは素晴らしい。

 

さらに病院とは別にスクールカウンセラーも利用できることになった。頻度はどうなるかわからないが、長男の本音を話せる場所として機能してくれるかもしれない。

 

相手が否定しないとわかれば長男もそれなりに本音を話してくれることだろう。

 

……といった感じだろうか。

 

私個人としては、幼児退行ついては興味深い指摘だなと。長男の怒りを見ると、「うっ」となるのは私も同じ。これを次男坊と同じような状態だと思えば私の反応も変わるかも。

 

また現実社会での擦り切れたエネルギー充填策として考えていたストレス対策だったが、ストレス軽減によってこだわりも軽減される話も面白い。

 

コアな部分は変わらないかと思いきや、ストレス軽減し、成長し、新しいものの見方を少しずつ取り入れることで変えられる幅も増減するのかもしれない。

 

どちらにせよ、今後どうなるかは周りの対応次第か。

 

うん。

 

思った流れとは違ったけれど、総じていい結果になったように思う。よかった。

 

こうやって色々動いて長男のストレスも軽減されつつあるのか、明日の日曜日にクラスメイトと一緒に地域行事に参加する約束をしたそうな。

 

長男自ら誘ってみんな来てくれると楽しみにしてる様子。

 

少しずつ前進してると考えていいのかもしれないね。油断はせずに。

 

ここまで読んでいただき感謝。

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