妻と微妙な関係になっていたとんぼである、ごきげんよう。
結婚生活、許せないこともあるよね。一応喧嘩は終わったので記録として書いておこうか。
お隣さんとのトラブル
先日、我が家の壁に隣人の水道ボックスメーターが取り付けられていた。これね。
右側がうちの壁。綺麗に塗装した壁に隣人の水道メーターボックスがつけられている。
写真ではわかりづらいが、うちの壁と塗装方法も違えばペンキの色も違う。見た目も浮いてるし、そもそも事前に相談もなかった。
おかしなことをする隣人だと訝しげな目で見ていたが、私としては筋さえ通せば何でもよかった。
もう壁にくっつけちゃってるし、簡単に元に戻せないのは明らか。
お隣さんは今後何十年もお隣さんなのだから、揉めるのは心労につながる。立ち向かうパワーもないし、クレームだけつけたらこのままでいいかなと考え始めていた。
でも妻や義母は違って(当たり前だが)、これは絶対におかしい。直させるべきだ!!と意気投合し、我が家のゴールは”元の状態に戻させる”に決まった。
元に戻すとはすなわち、無断でつけられた水道メーターボックスをはがし、うちの塗装を塗り直し、まったく元の状態に戻させるのだ。
妻はさっそく建設会社に連絡し、現場監督にクレームするが……思ってた対応と違ってね。
「事前に相談がなかったのは申し訳ないです」
謝るのは謝るが、それは事前相談がなかったことだけ。くっつけている事自体は、そこまで問題とも思っていない様子。
これには妻は納得せず、とにかく元に戻すようにと伝え、現場監督も渋々了承。今後の予定が決まったらまた連絡するとのことで終わった。
ここまではよかったんだけど。
とんぼ出動
それから数日後、平日の真昼間にチャイムが鳴ると、隣人の工事担当者のおじさんだった。
話がありますと件の水道メーターボックスの前まで連れて行かれて、境界線がどうとか事前に相談がなかったのは申し訳ないとか色々言われた。
うへぇ……クレームの熱量もない私一人で対応すんのかこれ……しんどいな……
多分工事のおっちゃんと一対一なら、割と適当に対応できたんだけど……
すっごい気になったのは、工事のおじさんの後ろにお隣さんっぽい人がいたこと。挨拶で来てた人にそっくりだ。何でいるんだよ、話しづらいったらない。
現状は明らかにおかしい。こちらに非はない。クレームをつけても自然な立場ではあるが、できればお隣さんとの関係性は良好なままでいきたい。
……きっちぃな。どう言ったもんかなと頭を悩ませつつも、話したよ。
「この壁って、うちの所有物なんですよ。綺麗に塗装もしてもらいました。その壁に、事前に相談もなく、こういう水道メーターボックスつけるって一般的ですか?」
これ。もうこれくらいが限界。波風たつけど、できるだけたたないように、一つ一つの言葉に注意を払って言った。
すると、工事のおじさんは言う。
「一般的ですよ」
言葉を失うよね。他人の壁に何かくっつけるの一般的とおっしゃるんですから。
一応「事前に相談はしたほうがよかったけど」と付け加えてはいたが、一般的ですよと言われて私は固まった。
一般的なものにこれ以上何か言うのは、こちらが悪者になりかねない空気。工事のおじさんも、自信たっぷりにこのままでいいですよね感を出してる。
このままでいいという許可を私から直接もぎ取りにきたのだろう。
しかもお隣さんもじっと見てくる。静かな、何とも言えない時間が流れる。
うっわ、めんどくせぇ。
じゃあもうこれでいいですと言ってしまいたい。
何せ私には熱量がない。正直、また面倒臭い工事ややりとりをするくらいなら、このままでいいとすら思っているのだ。おじさんと同じ気持ちなのだ。
何より妻や義母の「元に戻せ」は、かなり無茶な注文だと思ってしまっている。
めんどくせぇめんどくせぇ、OKですよって言いたい!!!っていうか、OKですよ以外に言っちゃいけない空気が流れている!!
…………
でも、さすがに、ダメでしょう?
この家は私だけの家ではない。妻の夢のマイホームだ。妻がNoと言ったら、とんぼ一家の答えはNoなのである。
……1年ほど前、食洗機を取り付ける工事で私が適当にOKを出したことがありまして。
妻のイメージと全然違ったものだから、妻が大泣きして「仕事やめて私が業者の対応する!」と怒っていたのを走馬灯のように思い出した。(結局直してもらった)
あれの再来はやばい。また同じ失敗を繰り返してはならない。
が、湧き出る熱量はないし、隣人との軋轢も最小限に抑えたい。どうしたもんかな……と考えた結果、正直に言うことにした。
この件については、私からOKと言うことはできない。我が家は妻が建てたような家で、この壁も妻が気に入っている。その妻が元に戻して欲しいと希望してるので、元に戻していただけるとありがたいです……と。
妻のせいしてて格好悪いのはわかる。すまん、これが限界だ。格好悪くても要求を通すことが最優先だ。とにかく、私一人しかいないこの場で絶対にOKしちゃいけないのだ。
実際は、すっっごい空気が流れたよ。お通夜みたいな、シーンとした空気。外なのに。
工事のおじさんも、まさか元に戻せと言われるとは思ってなかったんだろうさ。
「……もとに……もどす」
そう小さくつぶやいている声が聞こえた。こんなんどうやって元に戻すんだよという響きが含まれていた。
言いたいことは言ったしもう帰りたいが、おじさんは納得してる感じがしない。
「元に戻すんですねぇ………わっ……かりました……」
そうは言うおじさんは全然わかりましたの顔じゃない。くっついた水道メーターボックスを見ながら途方に暮れている。
苦笑いしながら状況を見ていたが、これ以上話すことはない。じゃあそういうことでお願いしますといってそそくさと帰ったよ。
はーしんどかった。
とんぼ、役立たず扱いされる
不意打ちで対応した割には、結構頑張ったろーと帰宅した妻に話したわけだが……すっごい責められた。
何でもっと強く言わなかったの!?
私だったらお隣さんがいてもガツンと言ってやったのに!
私がいる時に来てもらったらよかったのに!
何で一人で対応したの?
何でインターホン出たの?
居留守使えばよかったのに!!
……
……
などなどとキレられて、さすがに頭にきまして。
お隣さんとの関係性をできるだけ壊さないように配慮しつつ、こちらの希望は伝えて、向こうはそれを了承したんだよ。
一体何がそんなに気に入らないのかわからない。自分の意見よりも妻の希望を尊重してそれを通した私に、役立たずでいないほうがよかった的な言い方するかね?
本当にひどいわ。いくら何でも言っていいことと悪いことがあるよ。
仲直りはした
それから妻に一週間くらい心を開くのをやめたが、何とか話し合って円満に解決した。
実際、私が対応した数日後にはお隣の建設会社から連絡があり、今後の詳しい工事の日程や相談の話があったのだ。私の対応で致命的なことは何もない。
あとは工事が始まって、問題があるなら随時指摘していけばいい。元に戻ってなかったら何回でもクレームをつけたらいいのだ。
怒鳴り散らしてほしかった気持ちもわからんでもないが、お隣さんから嫌われる行為は極力避けるべきだと私は思うんだけどなぁ。
この世界にはバレないように嫌がらせしてくるお隣さんもいる。
たまにチェックしてるブログでは、定期的に庭の花をへし折ってくる隣人がいるぞ。そんなんストレスやばいだろ。
とまぁまだ不満は多少残っているものの、妻には思いの丈をぶつけ、その上で謝罪があったので水に流すことにする。
戦う気がしない案件はパワー使うよ。
ここまで読んでいただき感謝。
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