息子の夏休みが最終日でほっとしてるとんぼである、ごきげんよう。
娘の特別支援学校は8月31日まで続くためデイの弁当作りは継続であるが、もうすぐだ。もうすぐ夏休みから解放される。
意地でも弁当を作り続けている自分を褒めたい。
さて、心配してた息子の夏休みの宿題の話。
息子、自主的に宿題をする
夏休みが残り二日となった土曜日、本来はあるはずのバスケ部がお休みだった。
監督曰く、
「最後の土曜日は休みにするから、夏休みの宿題終わらせろ」
とのこと。
怖い監督からの叱責が効いたのか、我々親が何も言わないのに息子は宿題をやる決心をしたようだ。
ドリル系はほぼ終わっているけれど、まったく手付かずの課題がある。
自由研究やら習字やらの中から最低一つは選んでやるといったやつで、無難にできそうな貯金箱をチョイス。
豚の貯金箱を作りたいんだって。
事前に頼まれていた材料(粘土・絵の具・貯金箱の土台)は買ってあるので、ばぁばんちでやると言ってた。
へぇ、自分からやると言い出すなんて珍しいなと思いながらも、何も気にしていない風を装って送迎。
それから数時間後、妻と赤ちゃんと共にばぁば宅を訪れたら息子はすでに遊びに出かけていて不在。
そしてテーブルには謎の塊が置かれていた。
息子の課題に首を傾げつつ
テーブルにはどでんと粘土の塊が置かれていて、首をかしげる。
あれ?豚の貯金箱作るんじゃなかったっけ?
しかしどう見ても豚とは言い難い。豚の貯金箱というよりは、豚の肉塊の貯金箱って感じ。いや、貯金箱ですらないなこれは。
具体的に書くと、ベースとなる円柱型の貯金箱の周りに、ただ粘土をおしつけましたって出来栄え。
一応、粘土には赤い絵の具で2本の線が塗られている。
……しっかし、完成度があまりにも低すぎる。
粘土はくっつけた部分が丸わかりでしわだらけ。
形はごつごつ。形成がほとんどされていない。せめてなめらかにするとか、形を整えるぐらいはしそうなもんだが、肉の塊感すごい。
さらに絵の具の塗り方もとんでもなく雑。筆がなかったのか、おそらく指で塗ったと思われる。
一言で言えば、"適当"がぴったりか。
工作を見ていた義母がいうには、これは太鼓の貯金箱であると。豚の貯金箱は難しいから途中から太鼓に変えたそうな。
……太鼓。太鼓か。粘土で太鼓を作ったのか、斬新な発想ではあるな。
正直言って、工作物として完成してるとは言い難い。レベルが低いとかじゃなくて、明らかな未完成品である。もっとやれることがあるはずだ。
というのは私の考えであって、作った本人は完成したから遊びに行ったという。
つまりこの肉塊太鼓は完成品なのだろう。
息子もいないので苦笑いするしかなかったんだけども、ばぁばがちょっと怒っていた。
「あの子には廃材か何かで作らせた方がいいんじゃない?お金出して材料買ってきて、これならやらない方がマシだよ、お金がもったいない。ただやればいいと思ってるんじゃない?」
そう、やらない方がマシと何度か言っていた。
better than nothing、ないよりはマシ。そんな思いが私の中にはあったのだが、もしかしたらない方がマシってことがあるのかもしれない。
これが太鼓か。
うーん。
ネタとして面白いので写真を晒そうかと思ったが控えておこう。
まあ少し色が塗られた粘土の塊だと思ってくれていい。100人に聞いても太鼓と答える人はいないだろう。
太鼓というか、雑にくっつけられて、雑に色が塗られただけの粘土である。
それも息子か
私なら、この工作物を提出するよりも提出せずに怒られる方を選ぶかな。
クラスの後ろに飾られる太鼓を見るたびに暗い気持ちになるはずだから。幼稚園生でももう少しマシなもの作るかも、というのが客観的な評価。
全体からやる気のなさが滲み出てしまっている。
で、いつもなら
「これはちょっといくらなんでも酷いのでは?」
と小言の一つや二つ言うところを、今回は言わないことにした。
「宿題やったんだ?間に合ったね、お疲れさまー」
出来栄えに関しては完全スルーで済ませたよ。
クオリティが低いとか適当すぎるとか恥ずかしいよとかお金の無駄とか、言いたいことはいっぱいあったけど言わないことにした。
とりあえず宿題をやったという事実だけでいいのかなって。そもそもやらないと思っていた宿題をやったんだから、そこを認めた方が良さそうだなと。
クオリティの低さで恥をかくのは、もはや私が口を出すところではないだろう。
学校で飾って、息子が恥ずかしいと思うならそこで何かを学ぶだろうし、何も感じないのならそれはそれで。
明らかにやる気のない工作物を晒して死ぬわけじゃなし、本来息子が得られるはずの大事な経験を親が奪ってしまうのはやめようか。
余談
ちなみに「工作お疲れさま」と伝えたあとの息子は、嬉しそうに言ってた。
「最初、豚の貯金箱作ろうとしたんだけど難しくて、ツボにしようかと思ったけどそれもダメで、太鼓にしたんだよ!」
意気揚々とテンション高めで喋っていたので、こいつは本当にこれで満足してるんだなと心から理解できた。
わかっちゃいたが、これを本気で持って行く気なのか?と少し衝撃を受けつつ、何も言わないし、表情に嫌な感じが出ないように頑張った。
まあ本人が満足してるならいいだろう。息子がOKというのならOKなのだ。
上辺だけでも宿題を終わらせたことを認めている感を出せたはずなので、今回はよしとする。
お疲れ様。
認知行動療法67日目
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