ステップファザーにできること

重度知的+発達障害の娘と、二人のやんちゃ息子の父によるステップファミリーの話

子供との関係性を「自分の子供じゃないから」で済ませてはいけない話

日々子供たちと格闘するとんぼである、ごきげんよう。

 

本日も朝から息子と揉めたし、娘にも体当たりされていた。上手くいくこともあれば、上手くいかないこともある。

 

子育てってのはそういうもんなんじゃないの。

あるステップファミリーの話

昨晩、妻が話してくれたある知り合いの話。

 

そちらの家庭もステップファミリーらしくて、一人娘が中学生の時に再婚。初婚の夫との間に、子供ができたと。

 

でも夫と義理の娘の関係性が全然うまくいかなくて、お互いに無視。家の中にいても無視、一切話もしない。同じ空間にいられないそうな。

 

夫婦間にできた子供とは関係が良好だったようで、家の中で娘さんだけはぶられているような状況で……相当苦しんでいたのでしょう。

 

下の子に、

 

「この子が生まれなければよかったのに」

 

そう言い放ったとか。

 

何があってそこまでこじれてしまったのか詳細は知らない、かわいそうな話だ。娘さんは成人した今でも、実家に帰る場所はないという。

 

当時は思春期の女の子だから、反発もあったろうし話し合いも上手くいかなかったのかもしれん。そもそも夫もお父さん1年生だから、ハードルが高かったのかも。

 

対応がめちゃくちゃ難しくて、どこかで諦めてしまったのでしょう。

 

娘さんもかわいそうだが、お父さんの心情も理解できなくもない。そんな話。

自分の子供じゃないから

じゃあもし、この女の子と父の血が繋がっていたら、義理の親子でなければ、こんなことになっていただろうか?

 

たられば言っても仕方ないが、こんな悲惨なことにはなってないと思うのだ。

 

この父を悪く言うつもりはない。でも多分、「どうせ自分の子供じゃないから」という意識がどこかで働いたのではないか。

 

ステップファミリーやってると、ほとんどの問題からこの言葉で逃げられる。

 

「本当の自分の子供じゃないから」

「血が繋がってないから」

 

例えば子供と喧嘩してめちゃくちゃムカつくとする。お互いの対応にも問題もある。改善点もある。

 

それでも、

 

「こいつとは何やってもうまくいかんし気に入らん。やっぱ本当の子供じゃないしな」

 

こう言ったら終わっちゃうの。マジで。

 

かわいく思えない時もある。むかつく時もある。気持ち悪いなって思う時もある。

 

でもこれって、血が繋がってる親でも感じる時があるよ。受け入れられない、距離を置きたい、顔をみたくない。

 

あるある話。妻を見てればわかる。

 

なんとか乗り越えられる問題なのに「自分の子供じゃないから」を武器にすれば、問題から逃げられる。とても都合のいい言葉。

 

絶対に口にしちゃいかんと心に決めていたりするが……血のつながりのある子供ができたとしたら、余計に「自分の子供じゃない」と思ったりすんのかね。

 

未知の領域だ。

血が繋がってないとして、それでどうすんの?

冒頭であげた父と娘の不仲の話は、お互い様な部分もある。

 

娘さん側も「どうせ本当のお父さんじゃない」と切り捨てたのかもしれん。口に出したこともあるかもしれない。

 

でも娘さんから愛情をもっと示せ!と言っても、人はコントロールできないのだ。愛情なんてその最たるものでしょう。

 

だからやっぱりお父さんが先だよ。家族として生きようと決めたのなら、諦めずに歩み寄るべきだった。今からでも何とかなるよ。

 

血は繋がってない。DNAも受け継いでないし、面影もまるでない。似ても似つかない。

 

本当の自分の子供でもないし、勝手に湧き出る本能的な愛情もない。切ろうと思えば容易に切れてしまう関係性。

 

それでも愛情を示していくためにはどうしたらいいんだろうか?

 

このもっとも重要な問題から逃げることなく、立ち向かっていく姿勢が必要だ。

 

とか、偉そうに書きつつも、私も諦めたくなる時もあるんですが。そんな簡単なことではないってことさね。おしまい。

 

ここまで読んでいただき感謝。

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