ステップファザーにできること

発達障害マイペース娘・健常児やんちゃ坊主と過ごす継父のステップファミリー奮闘記

娘の顔写真を初めて見た日。かわいくないと絶望した日。

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妻とまだ付き合って間もない頃の話をしよう。

 

当時私は彼女に子供が二人いることを知りながら告白し付き合うことになった。

 

まだまだステップファミリーの大変さや育児の大変さなどの現実を全く知らなかった私はそこそこに自信に満ち溢れていた。

 

子供も愛せるだろう。

 

何の根拠もないが自信だけがあった。

 

だが彼女は私ほど楽観視していなかったのだろう。

 

付き合って数ヶ月経つまで、子供に会わせることもなければ写真を見せてくれることもなかった。

 

そう。私は子供たちの顔を知らなかったのである。

 

そのことに何の疑問も持たなかったし、思えば彼女が子供の話をすることもあまりなかった。

 

意識的に避けていたのかもしれない。

 

ある日の夜に、二人で今後の話や結婚の話をしていると自然に彼女の娘や息子の話になった。

 

私にも子供たちの話を聞かなければという意識もあり、写真を見せてほしいという流れに。

 

渋っていた彼女だったが了承してくれて、スマホから写真を選んで選んで選び抜いて、一枚の娘のアップの写真を見せてくれた。

 

それを見た私の感想は、

 

か、かわいくはないな。

 

これだ。

 

口には出さなかったが、

 

ゴリラかな?

 

そう思った。

 

そしてその写真を見せながら彼女が一言つぶやいた。

 

「これが、現実」

 

そのホラー的な言い回しに、背筋が凍ったのを覚えている。

 

 

 

 

ゴリラが!?

ゴリラが現実!?

 

私は混乱した。

 

子供なんてみんなカワイイと思うだろ?

 

ところがどっこいかわいくなかったのだ。

 

どこをどうみても、お世辞ですらカワイイと言いたくない感じだったのだ。

 

それから私は黙りこくった。妻には話さなかったが、私は静かに絶望していた。

 

まさか顔がかわいくないことがここまで私を絶望させるとは……

 

その後私は30分くらいずっと黙っていた。ずっと考えていた。

 

この女の子と親子になって私はどこかにいけるのか?

私は恥ずかしいと思ってしまうんじゃないか?

かわいくない娘を「私の娘です」と言えるのか?

いやいや、でも顔なんて大した問題ではないじゃないか。

そんな保身に走ったくだらないことで私は逃げるのか?

器が小さすぎるだろいくらなんでも。

 

そんな葛藤がぐるぐるぐるぐる回った結果の答えは。

 

まあいっか!いずれ慣れるだろ!

 

というわけで娘がかわいくないことは悩むほどの問題じゃないということで解決。

 

その後無口を解除し笑顔になった私は、彼女に息子の写真も見せてもらいわいわいと話した。

 

息子の方は愛情不足のトゲトゲしさが前面に出ている感じで、そのことをそのまま伝えたらショックを受けていたな。

 

我ながらデリカシーのない男だ。

 

 

これが、初めて子供たちの顔写真を見た時の話である。

 

あとから聞いてみれば、妻が見せてくれた写真は娘がマラソン大会で走った直後の写真だそう。

 

元々そんなにかわいいわけでもないのに、だらけきって疲れ切ったさらにかわいくない瞬間を撮った写真を見せてくれたようだ。

 

娘のコンディションが最悪の写真を見せて私がどう反応するか試したのかもしれないが真相は闇の中だ。

 

そしてその後日談である。

 

写真を見てから一月経たない内に、実際に二人の子供に会った。

 

その感想は、

 

「え、ちっちゃくて普通にかわいいじゃん」

 

とギャップに驚いたものだ。

 

そりゃ今でもあるよ。

 

バナナをもさもさ食べる娘を見てゴリラかな?と思う瞬間もあれば、かわいいなぁと思う瞬間ももちろんある。

 

どんな姿であれ私の愛情が変わるわけでもない。

 

もう家族なのだから。

 

余談だが、ここで思い出されるのはよく妻と悪ふざけで話していたこと。

 

愛する人がゴキブリの姿になっても変わらず愛せるか?という見た目に関する究極のテーマだ。

 

私は、妻や子供たちがゴキブリの姿になってもちゃんと餌をあげるという誠実な対応を提案したが、妻はゴキブリなら私を愛せないと言っていた。

 

……えっと、何この話?

 

そんな結婚前のくだらない話であった。

 

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