ステップファザーにできること

重度知的+発達障害の娘と、二人のやんちゃ息子の父によるステップファミリーの話

人は皆「自由」だと言うくせに、他者の価値観を認めない矛盾

ここ数日はぶわーっと頭に出て来た疑問を紐解き続けているとんぼである。ごきげんよう。

  

そして今回は先日の記事についての矛盾を書いていこう。

 ◆子供達を信頼するとはどういうことなのか考える会

 

上記記事で、子供達は自由で、何があっても信じて愛していこうという話を書いた。皆誰もが自分で決断できるのだと。

 

では、なぜ私は友人に声を荒げて怒ったのだろうか。

 

友人がどう思うか、どう感じるか、どういった価値観を持っているか。それは友人の自由。私とは違って当然なのだ。

 

それなのに、相手の考えが許せないから声を荒げたんだろう?それ相手の自由を許してないじゃん。自分が正しいって叫んでるじゃん。

 

というわけで、少し私の怒りについて書いていきたい。

アンガーマネジメントに触れて気づくこと

私は普通の人よりは自分の怒りを客観的に見ているし、それなりに対策を取っている。毎日セブンコラムという認知行動療法も取り入れているくらいだ。

 

自分の怒り、恐怖、不安や焦りなどを客観的に分析して、その後の対応や思考法を毎日のように分析している。

 

とは言え、やはり自分で考えるのだから見えない部分もあるのだろう。今日考えた結論が、一週間後にはまったく違う結論に至ることもあるのだ。

 

もう少し集中して取り組んだ方がいいとも思っているが、外からの意見を取り入れてみるってのもありじゃないか?

 

というわけで、たまたま行った図書館でこんな本を見つけたので一読してみた。

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有名なアンガーマネジメントの超入門編という感じ。最初に読むならマンガが一番だと思っている。とっつきやすいし。

 

そして読んでみたところ一つだけ引っかかった考え方があった。それが、〜であるべき、という思考だ。

自由を語るくせに自由を許さないとんぼ

私は自由を愛しているし、子供達には自分たちの足で立って自由に人生を選択してほしいと思っているし、私自身も自由であると思っている。そう確信している。

 

どんな選択をするのもその人自身だ。意識的であれ無意識的であれ、その選択を選ぶ目的があって自分で選んでいる。

 

つまり誰もが自由に選択した結果、今の自分がある。それが私の考えだ。

 

だが、気づけば「誰もが自由である”べき”」という思考に支配されていることに気づく。

 

自由だ自由だと言いながら、息子が「僕は自由じゃない」と考える自由さを認められないのだ。

 

これ、やばくない?それに気づかないのが人間の怖いところだよね。恐ろしい。

 

過去に宗教にはまっている友人を何が何でも叩き潰してやろうと大げんかした経験もある。私とは違う価値観が許せないのだ。

価値観の幅を認めよう

人は皆、自分で選択して今の自分でいる。そして、それを選択するのはその人の自由なのだ。

 

だから息子が「自由じゃない」とのたうちまわるのも、息子の自由である。

 

そこに「違うよ!君は自由なんだよ!」と説教するのは、私の価値観の押し付けだ。「お前の考え方は間違っている!」と説教される息子が自由だと感じられるわけがない。

 

人の課題に平気で首を突っ込み、私こそが正しい、人はこうあるべきだと主張している。

 

そりゃ息子とぶつかるよなーという話。結局、私は課題の分離ができていないのである。

 

愛する姪っ子の母(私の長女)が、ネグレクト気味なのがとても気になったりする。君の愛情表現は絶対におかしいと文句の一つも言いたくなる。

 

私が心理学の実験や研究を100%ではないが参考にするのも、長女には洗脳されているように見えるらしい。逆にパワーストーンを作るおばさんの話しか聞かない長女は、私から見たら洗脳されているように見える。

 

いや、実際私も姉も洗脳されている可能性もあるし、どちらが正解なんてこともない。私も長女も、それぞれが「これを信じよう」と決めたのだから。

 

何を信じるかはその人の自由で、他者からどうこう文句をつけられる筋合いはないのだ。

 

こうあるべき、私が正しい、お前は間違っている。

 

根底にあるこの多様な価値観を認めないという私の決断が、怒りの源泉だと気付いたのである。

もう少し勉強したいアンガーマネジメント

簡単に「こうあるべき」という思考について書いてきたが、アンガーマネジメントについてはもう少し勉強していきたい。

 

どうしても自分だけの分析だと拾えない部分があると知った。

 

人はどのような状況の時に怒りを感じやすいのか、どういう状況が許せない傾向にあるのか。そしてそれをどう考えると対応しやすいのか。

 

そういった大まかな人間心理を知るだけでも、かなり内省の手助けになることだろう。

 

そして今後はもう少し、妻や子供達、また友人の発言や行動にも寛容になれることだろう。

 

意外に見落としがちな、大きな気付きであったな。やはり読書は最高である。