今週の土日は妻と二人でデートする予定のとんぼである。ごきげんよう。
デートするならほとんど映画を見に行く我が夫婦。
『泣くな赤鬼』を見る予定だったのだが、ちょうど昨日公開されたらしい映画『今日も嫌がらせ弁当』のタイトルに夫婦揃ってびびっときたので予定変更。
篠原涼子主演のこんなの。高校生の娘に嫌がらせでキャラ弁を作るという映画。
映画評論家でも何でもない素人のくだらない感想を書いていくぞ。ネタバレ満載なので、未鑑賞の方はご注意あれ。
笑えて泣ける映画
この映画の内容としては、口を聞かなくなった反抗期の娘に対して、口を聞いてくれるまで「高校生なのに毎日キャラ弁の刑」に処すというお母さんの話。
このタイトルでマジの嫌がらせ弁当だったらホラーだが、コメディ寄りの家族映画という感じでまさにほっこりする映画。
我々夫婦は笑ったり泣いたりと全編通してかなり楽しめたぞ。私も号泣したが、特に妻は泣いて泣いて、化粧が崩れまくって映画が終わったらほぼすっぴんになっていたほどに泣いていた。笑える。
どこまで実話なのだろう?と疑問もあるけども、出てくるのは完璧な母じゃないし完璧な娘でもないし。
娘が好きな幼馴染はわかりやすいくらいに美化されてて笑えたけど、ママと娘の溢れ出る人間臭さがとても好印象であった。
シングルファザーの親子のやりとりもあるあると笑えたね。うちの息子が幼稚園児で本当に今あんな感じ。
でも、せっかく作った弁当が子供に捨てられてたらどう感じるかな。ぶちぎれなんてもんじゃないくらいに失望する気がする。
親にもっとかまってもらいたい、もっと話したいとか。子供にも子供なりの考えがあるのだろうが、あんな大人な対応はできんかも。
凄まじいキャラ弁の数々
で、この映画の見所の一つがやはり多種多様なキャラ弁だろう。
キャラ弁については衛生的な問題だとか、また親の自己満足であるなど色々な批判もあるようだ。
もしかしたら現実世界では、映画のように周りのみんながみんなキャラ弁を心待ちにして笑顔で楽しんでいたわけではないのかもしれない。
それでも、ここまで突き抜けてたら私は一切の文句がないかな。
だって三年だよ。三年間弁当作るだけでも大変なのに、こんなに働いて働いて、口も聞かない娘のためにキャラ弁を作るって。
ちょっと常軌を逸していると言うか、ものすごい執念を感じると言うか。
これこそが愛情かなと思うし、親以外にこれできないんじゃないか。娘が話してくれない怒りやストレスを、こんな形のパワーに変えられるのはすごい。
まじですごすぎて脱帽だ。あっぱれとしか言いようがない。
私は先日息子に対する怒りが振り切ったので、嫌がらせで目の前で飴玉捨ててやったら「ぱぱのばかやろー」って何度も大声で罵倒されたからね。
嫌がらせの方向がガチすぎるのが、かおりママと私の差だな。未熟である。
もしかしたらかおりママも最初はガチの嫌がらせのつもりだったのかもしれないが、最終的にお互い楽しそうだったから結果オーライさね。
親と子供が満足してるなら、もはや他者がどうこう言う問題じゃないよね。
子供と少しでも接点を持ちたい親心
というわけで、ざっと『今日も嫌がらせ弁当』の感想を書いてみた。
子育て中のママやパパはもちろん、まさに反抗期を迎えた思春期の子供がいるなら夫婦で見にいくのもおすすめである。
この主人公は多分、最初から料理が好きだったのだろう。料理が好きだし、毎日キャラ弁作ったりブログにアップするのも楽しんでいたのではないか。
だからこのような形になっただけで、人それぞれ得手不得手がある。
反抗期を迎えた子供とどうにかして接点を持ちたい、会話じゃなくてもコミュニケーションがとりたい。
その思いがあるなら、キャラ弁に限らず他にも様々な方法があるのではないか。
スポーツでもいいし、ゲームでもいいし勉強でもいい。親も楽しくて、子供も楽しいものを一緒にやってみるのもいいだろう。
ただ、それも簡単なことではない。毎日キャラ弁を作り続けるのと同様に、時間を捻出して、子供とずっと向き合うってのは難題だ。
それでもとにかく接点を作って、それが途切れないように継続するって、やっぱすごい。真似できない偉業である。
以上、親の愛情のエネルギーがとてつもないことがわかる素晴らしい映画であった。満足じゃ。