HSPとんぼである、ごきげんよう。
HSPとは、Highly Sensitive Personの頭文字をとったもので、日本語で繊細さんとか言われている。なんかあまり好きじゃない呼称。
障がいや病気でなく、繊細さと敏感さが強いという気質がある人。
数ヶ月前にちょろっと書いた記憶あり。
最近はひたすら興味がある本を読み漁っていて、確信した。私は明らかにHSPである。
娘が激荒れの中、娘でなく自分について書くのがこのブログの悪いところだな。
HSPとんぼ
さて、HSPがどんな人かをざっくりと説明してくれるものを引用する。
1) 物事を深く丁寧に考える
物事を深く理解するため、機知にとんだ発言や、鋭い質問・指摘ができる一方、いろんな可能性に配慮して慎重に考えるため、行動に移すまでに時間がかかる。
2) 過剰に刺激を受けやすい
普通の人にとってはなんでもないことがとても気になる。大きな音、強いにおい、大勢の人がいる場所、突然の予定変更などに弱く、サプライズには楽しむというより動揺する。
3) 感情の反応が強く、とくに共感力が高い
人の気持ちを読み取って、相手の考えていることを予測したり、人の感情に共鳴して自分も悲しくなったり、つらくなったりする。
4) 些細(ささい)な刺激を察知する
小さな音、かすかなにおい、わずかな味の違いなど、普通の人が気づきにくい感覚を感じ取る。痛みにも敏感。
長沼睦雄さん HSPってなんだろう|読むらじる。|NHKラジオ らじる★らじるより
色々あるが、要は敏感な人である。HSPと調べればセルフチェックリストが簡単に見つかるので気になる方はやってみるといい。
私はいくつかの種類のチェックリストをやった結果、すべてにおいてHSPの可能性が高く出た。
ブログからも読み取れる通り、明らかに考えすぎ、心配性、子供たちの顔色を伺いすぎ、最悪のケースを考えすぎなど、HSP傾向は見て取れる。
二つくらい例え話いこうか。これがHSPの特徴かどうか断言はしないが、敏感さは何となくわかるやつ。
朝の話
例えば朝、息子が起きてきた時、息子の一挙手一投足に私は反応している。
息子がベッドから降りる足音、ドアを開けて挨拶した時の反応、おはようの言い方、おはようのトーン、トイレに入る時にドアを開けるスピード、閉めるスピード、閉める強さ、トイレから出たあとどのような行動をとるのか、歯磨きの感じはどうか。
これらをすべて見なくても聞いている。
あまり意識したことなくて自分でもびっくりしてるのだが、聞いていないようですべて聞いて、今日の息子の調子はこんな感じだなと予測を立てている。
息子は毎朝気分が安定しないのでだいぶ意識が向かっているが、妻にも同じようなもん。
娘はちょっと特殊なんであれなんだけど、家族が起きてきた瞬間に頭がぐるぐるまわる。みなさんの今日のご機嫌はいかがかなと。
無意識に情報をキャッチし続け、そして家族の機嫌が悪そうだと地味にダメージを受ける。対応がしんどそうだなーとも思うし、私のせいかなーとも思うし。
公園の話
もう一つHSPっぽい話。
娘と妻と3人で公園に行った時、屋根があって大きめのテーブルと椅子があるところに座ってしまった。間違えて。
そうだ。流れで座ってしまったが、座る前からここには座っちゃダメだとわかっていた。なぜならここに来る途中、遠くの向こうに家族連れが見えたからだ。
荷物から見て昼食の時間にする可能性が高く、人数も我々より多い。そしてテーブルがあるのは公園でここしかない。
テーブルも不要で3人しかいない我々がここにいたら、迷惑になる可能性が高い。
ここに座ってはいけない!!!
ということで座ったもののすぐに移動した。案の定、遠目に見た家族はそのテーブルでご飯を食べる予定だったようだ。
これが普通かと思ったら、妻は「大きい屋根付きの場所に座れてラッキー」としか感じなかったという。
うーむ。
公園にいる人が何人程度のグループでどういった関係性で、今何をして、これからどのような行動をするだろうかと予測しながら、皆が公平に過ごせるように我々の活動を決めるのが私にとっての普通である。
みんなもそうだと思っていたが、これは普通じゃなかったのかもしれない。
休みが必要だという
上であげた二例がHSPの特徴を反映してるかは断言できない。しかし考えすぎだなとは自分で思う。そこまで他人を気にしなくてもいいのでは??と。
ただこれは無意識なのだ。よっぽど目の前のことに集中してたら気にならないが、目に入ると勝手に意識が向かい考えてしまう。
夕食時にキッチンに立っている時も、聞きたくなくても家族の会話がすべて入ってきて、こう感じてるんだな、こう言おうかな、私だったらこうするかなとぐるぐる回っている。
別に会話に参加してもいないのに、その場にいるだけで「もうここにはいられない!!」となり、一人で外の空気を吸わないと頭がおかしくなりそうな時もある。
客観的に見ても、何らかのネガティブな精神疾患も見え隠れするが、HSPなのはほぼ間違いないだろうと思われる。
そしてHSPの人は、休みが多く必要だと言う。特に一人になる時間が必要なんだと。
私は別に……と思っていたが、確かに家族とはずっと一緒にはいられない。頭がおかしくなりそうになる。胸がぐぐぐぐぐぐと押しつぶされそうな感覚が強くなる。
そういう時は、1人になった方がお互いのためにとっていいのかもしれない。
また、息子と話すのがすっごい疲れるとよくブログに書く。あらゆる負の影響を及ぼさないように考えながら喋り、息子との会話にめちゃくちゃ頭を使っていると。
以前義母に「そんなことまで考えて話してるの!?」と驚かれたことがある。みんなそうじゃないのか。
そんで話すだけで疲れて疲れて、それでも話してくるからもう嫌になって話したくなくなって、簡単な話すら嫌になる自分も嫌になって、自己嫌悪の波に溺れて死ぬ。
これももう少し休みをとること、一人の時間をとることを意識すればうまく回るようになるのかもしれない。
今でも一人の時間は多いんだけど、決して意識して休んでるわけではないんですよね。
友人とも半年~1年は間隔をあけないと会う気がしない。これもHSPゆえか、もしくはただのうつか。
HSPを自覚してからのリスクを考える
ただ自分にちゃんと言っておかないといけないことが二つある。
免罪符にしないこと
まずHSPを免罪符にして現実から逃げ回るのはよくないということだ。
敏感だから、人と話すと疲れるから、一人になりたいからといった理由で、決して家族をないがしろにしていいわけではない。
運動会やイベントが疲れるのはわかっているが、HSPだからを理由にして逃げ回っていたら本当に大事なものが守れなくなってしまう。
家族の幸せ、自分の幸せのために困難を乗り越えなければならないこともある。
だから、"HSPだからやらない"ではなく、"HSPだから自分の心身をうまくコントロールして、本当に必要なことに挑戦できるようにする"のが正しい運用方法だと思う。
まぁ無理なもんは無理かもしれないし、一人になって休みたい時間が絶対必要なのもあるけれども、自己管理の徹底によってある程度はクリアできるだろう。
HSPを特別視しないこと
もう一つ。
5人に1人はHSPが存在すると言われている。
おそらく少数派ということも相まって、選民思想というのかな。HSPが特別優れている、HSPだからオレすごいといった思想に染まるリスクがある。
本を読みながら少しそうなりかけた。
「私は人よりも物事によく気が付く」
「私は人よりも思慮深く共感力の高い人間である」
だから私はすごい。特別な存在である。
……これはおかしいだろう。
HSPは生まれ持った気質だ。つまり身長や髪の色や目の色、性別と同じようにそこに優劣はないのだ。
男だから生まれつき力があって女よりすごい!とは言わない。HSPと非HSPの間に優劣は存在しない。
どちらも世界には必要な人種である。どちらが偉いといったことはない。これは肝に銘じなければならない。
もちろん逆も然りで、HSPは人より劣ってるわけでもない。こちらの方が私にとっては重要かな。
適材適所、能力を発揮できる場所が違うだけだ。
今後の生き方を考える
おそらくHSP気質を持つ私は、いわゆる一般的な輝かしいイベントで幸せを実感することはないだろう。
正直認めたくないが、大勢の友人に囲まれてパーティーとか苦痛以外の何物でもないだろうし、Twitterで何百万人のフォロワーを集めているような華やかな人生を送ることもなさそうだ。
恥ずかしながら、すっごいこういう人気者に憧れてたんだ。身近で言えば、親戚の集まりでは皆んなと仲良く喋って、取り仕切って、PTA会長に自らなるような人に。
……いや、できないことはないんだと思う。
松本人志・ロンブー淳(敬称略)といった人気芸能人がHSPであるらしいことから、HSPでも自己肯定感さえ高ければ何でも可能なのだと思われる。
しかし、正直自分には合わないってのはわかってんだよね。漠然と華やかな人気者の人生に憧れていただけで、明らかに合わない。
本音を言えば、根底にあるのは認められたい思いだけである。
またHSPは競争社会に向かないという。誰とも争わず、他者に共感し考えを尽くす場面で力を発揮する。カウンセラーとか専業主婦もおすすめっぽい。
こういう過去の記事見る限り、自分でもわかってたっぽいんだけど。
それなのに、ここは私のいるべき場所じゃないと思ってた。私だって海賊王になれるし、大勢の人を魅了するオンラインサロンのトップに君臨できるのだと。
が、専業主婦が天職になり得るっぽいからから面白い。自分のことはわからんもんだ。
まー自分が人生に何を求めているかによって幸せの形は違うんだけども。目立っている人に憧れがちですよね。
対策を考えて終わり
最後に、HSPであるのなら色々とできる対策がありそうなので、それを書いて終わりにする。
まず他者との心理的な距離をとり、視覚情報を制限するという意味で、伊達メガネを日常的につけたい。特に距離が近い息子に対して有効かと思われる。
マスクも心理的な距離をとってくれる気がしてる。家ではちょっとあれか。
あとは大きな音、子供たちの声、娘のジャンプする音などに頭がやられそうな時があるので、積極的にノイズキャンセリングのヘッドホンを使っていきたい。
集中する時以外にあまり使う発想はなかったが、おそらく役に立つことだろう。
そして脳がパンクしやすいそうなので、睡眠時間はやや多めに確保すること、そして寝る前に1人の時間を確保すること。
認知行動療法や食事・運動などの体質改善なども非常に有効だそうなので、こちらもやっていきたい。
HSPってわかる前から自分の精神状態がやばいことは知っていたので、すでに対策済みのことも多いんだけども。
……といった感じです。
あー、考えすぎるのが私だったんだ。これっておかしなことじゃなかったんだと思えて、本を聴きながら涙が溢れ出て驚いて、こんなに長いブログを書いてしまった。
考えすぎでネガティブな心配性のゴミやろうだと思っていた私にとっては、非常に興味深く面白い発見だったのでしょう。
ではでは。
ここまで読んでいただき感謝。
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